読書感想(250)「星夜航行◆飯嶋和一」 | アルジャーノンにシャンパンを

アルジャーノンにシャンパンを

♪信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ♪♪
というわけでブログはじめました。
ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

星夜航行

飯嶋和一著

新潮文庫

2023.1.25読了

☆☆☆☆

上下巻合せて1500ページにも及ぶ歴史大作。時代は信長の安土桃山から、秀吉が没し家康が天下を取るころまで。名のある武士から南蛮貿易を手掛ける商人へ転身、そして最後は朝鮮にもその足跡を残す主人公。戦国武将の栄枯、秀吉朝鮮出兵の愚策などに翻弄されつつも、その時々の場で功を成してゆく、実在した人物の生涯を描いた物語です。いくつかの章に分かれているが、どれをとってもそれだけで1冊の小説になるくらい話の密度が濃い。執筆に9年を要しただけあって、その読み応えは半端なく、読了まで相応の時間がかかります(それだけ楽しめるということでもある)。