ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ~扉子と空白の時~
三上延著
メディアワークス文庫
2022.8.3読了
☆☆☆☆
前作では6歳だった栞子さんと五浦くんの娘、扉子ちゃん。本作では高校1年生になってます。そして、過去に両親が関った出来事を知ることになるのだが、そう仕向けたのは・・・。
今回の題材は、横溝正史の「雪割草」と「獄門島」。「雪割草」は戦時中地方紙に連載されたもので、その後存在そのものが忘れられ書籍化もされていなかった。2017年になって初めて全ての原稿が確認され翌年やっと刊行されたという、その生い立ちからして謎めいた作品です。そして本書では、栞子さんが複雑に絡んだ人間関係を鋭く読み解き、真相を突き止める。その理詰めのストーリーは、横溝正史の作品のようでもあります。しかし母親に似て、扉子ちゃんも頭良すぎキレキレです。