玉村警部補の災難
海堂尊著
宝島社文庫
2021.2.9読了
☆☆☆☆
「チームバチスタ」から始まる桜宮舞台の壮大なミステリー劇場は、基本的に医療現場がメインの物語なのだが、そのスピンオフ版で全く異なるシチュエーションの作品がいくつかあります(もちろん登場人物は桜宮劇場の住人)。本著もそのひとつで、警察庁の加納警視正と桜宮警察の玉村警部補が、過去からのしがらみを思いっきり引きずって登場する短編4作品。他作品との相関や次作品への伏線などいろいろ仕掛けがあって、そのあたりが理解できれば面白さ倍増なのだけど、そのためには膨大な過去作品を読まなければならないという試練が待ってます(笑)。