医学のたまご
海堂尊著
角川文庫
2020.11.10読了
☆☆☆☆
壮大な桜宮シリーズのスピンオフ版、と言ったらいいのかな。“マドンナ・ヴェルデ”で登場した、曾根崎伸一郎の息子カオル君が主人公。中学生の彼が、ひょんなきっかけで大学の医学部で研究を始めることになる、という無理くり感のあるストーリーだが、最後は鮮やかな展開で勧善懲悪のハッピーエンディング。なかなか楽しく読めました。ちなみに、カオル君と一緒に研究している高校生の佐々木君は“モルフェウスの領域”の主人公だし、そのほか桜宮シリーズの住民たちも登場して、相変わらず海堂ワールドを形成してます。カオル君の続編も期待したいとこだが、そんなことしたら益々収拾つかなくなるか(笑)。