読書感想(213)「幻庵◆百田尚樹」 | アルジャーノンにシャンパンを

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♪信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ♪♪
というわけでブログはじめました。
ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

幻庵

百田尚樹著

文春文庫

2020.10.29読了

☆☆☆☆


江戸時代の260年余りにわたって、寺社奉行の庇護のもと、その芸を昇華させた囲碁の達人たち。その中のひとり幻庵因碩にスポットを当て、同世代を生きた碁打ちたちのまさに命を懸けた勝負を追いつつ、彼らの栄枯盛衰を描いたノンフィクションのような物語です。驚くべきは、200年以上も昔に彼らが打った棋譜の多くが今も残っていて、プロ棋士による研究が続けられているということ。それらを紐解きながら、素人には解りにくい囲碁の世界をうまく解説し魅力的な小説に仕上げるのは、自身もアマ6段という高段者の著者だからこそできる技ですね。ゲームの類は全くしないボクだけど、この本を読んでから携帯の囲碁ゲームにハマってしまいました(笑)。

ちなみに、こんなサイトがあります。

http://www.kihuu.net/index.php?type=8

ここでは、この小説に登場する名人たちの棋譜が、たくさん紹介されています。これを見ながら読むと面白さ倍増ですよ。