【1月13日(土)】
先日、mywifeの出張に合せて京都に行ってきました。mywifeがお勉強している間は、鴨川の東側(清水、八坂、平安神宮あたり)を散策。祇園のケンゾー・エステート で試飲などしてから、夕刻、二条大橋を渡ってすぐのところにあるみくり に集合。カウンター8席(2階にテーブル席あり)の小さなお店で、ワインと和食のペアリングを楽しみました。
乾杯はもちろんシャンパンで。
CHARLES HEIDSIECK
ひと品目は蕪蒸し。中にはぐじ(甘鯛)、ぎんなん、昆布が仕込まれてます。この日も寒かったので、熱々が嬉しい。
次のワインはラングドックのシュナンブラン。
Dom.de Malavieille Les Petits Dragons
揚げ物は、数の子と京野菜の堀川ごぼう。生臭さ、土の香りにワインの緑のフレーバーが自然を感じさせるね。
自家製のカラスミをすりおろして、てんこ盛りにしたカラスミ蕎麦。贅沢な香りが充満してます。
この個性的な(ワインに合いそうにない・笑)蕎麦に持ってきたのは、ロワールのシュナンブラン。
Dom.du PETIT METRIS Savennieres
ハーブの香りでマスキング効果を狙う、という目論見は、ひとまず成功といったところかな。
次は京都らしい白味噌の雑煮。餅の代りは海老芋の蒸し煮です。酒粕の入った出汁はコク深く、辛子がピリッと締めてて、これもすばらしく美味しいのだけれど、よくもまぁこれだけワインに合わせにくい料理を出すもんだ(笑)。
Bera Vittorio e Figli Moscato d’Asti Canelli
甘く軽くフルーティで、なるほど合わせるのならこのタイプだな、という感じ。でも、そこに思い至るところが流石です。漢字のエチケットですが、ラングドックでフランス人が造っている、歴としたフランスワインです。
ふぐと白子のお浸し。3日間熟成させたふぐは、ねっとりとした歯応えがあります。白なら無難に合せられるところを、敢えて辛口ロゼを持ってくるあたり、技ありのマリアージュですね。
やっとまともな組合せが出てきました(笑)。
オリーブ牛のイチボのロースト。口の中で溶けます。
ちなみにここは使っている器もすばらしく、このお皿は250年くらい前に中国で作られたものらしい。
力強い、チリのピノノワール。
氷魚の酢の物。氷魚(ひうお)とは、冬の季語にもなっている鮎の稚魚のこと。ペースト状のワカメの香りと相まって、肉から一気に和の世界に引き戻されました。
土鍋で炊いた牡蠣飯。これが美味いのなんの。2回もおかわりしてしまった・・・。
黒糖わらびもちとデザートワイン。1954年のビンテージとのことだったが、詳しく聞きそびれてしまった(泣)。これ何だったんだろ。
いろいろ工夫を凝らした、しかもワインを意識したとは思えない和の料理たち。そしてそれらにジャストミートするでも、空振りするでもなく、微妙な距離感で合わせてくるワインのチョイス。この面白さと感動は、超ハイレベルなスポーツの試合を見たときのそれに近いものがあるね。
さらに、ここの若い料理長がボクと同郷、しかも卒業した中学が同じというサプライズもあって、それはそれは楽しい食事となったのでした。
というわけで、京都に行ったら是非寄りたいお店のNo.1決定です(笑)。