夢幻花
東野圭吾著
PHP文芸文庫
2017.3.3読了
☆☆☆☆
草花にはあまり詳しくなくて、何年か前に青いバラが人工的に作り出されたときも、“青いバラって今まで無かったんだ”というレベルの反応でした。それよりサントリーがそんなこと研究してたというほうが意外で、記憶に残ってます。
本書のタイトル“夢幻花”とは朝顔のこと。実は朝顔には黄色の花が存在せず、しかし江戸時代の文献などには黄色の朝顔の記録があって、いつの時代かに絶滅したらしい。そんな“朝顔の不思議”を題材にしたミステリーです。真犯人捜しに加え、朝顔の謎解き(これもフィクションだが)もあり、終盤の意外な展開も楽しめる、なかなか奥深い著者らしい作品ですね。