午前三時のルースター
垣根涼介著
文春文庫
2012.7.12読了
☆☆☆☆
そもそもは、ある人のブログでこの本の書評を読んで気になったのでAmazonで購入したのですが、そのときタイトルが気になってついでに購入したのが、同じ著者の「君たちに明日はない」でした。そして「君たちに・・・」を先に読んだらこれが面白くって、ついついそちらを読み進んでしまったというわけ。
で、やっと順番が回ってきました(笑)。
なかなかあり得ないシチュエーションの物語だとは思うけど、それはそれとして、ミステリーとハードボイルドがミックスしたようなストーリーはなかなか良かったです。「君たちに明日はない」もそうなんだけど、著者の作品の登場人物は、クレバーでセンス良く感性も鋭い、魅力的なキャラなんですね。だから交わされる会話や展開のテンポが良く、必ずしも手放しのハッピーエンドじゃなくても読後感が良いんでしょうね。
しかし最後に主人公が少年に言った「君はもう、今日から大人になるしかない。」というセリフには考えさせられました。ボクにもそんな、扉をひとつ開けるようなポイントはあったかな?と。