手作り化粧水 アレルギー体質やアトピー性皮膚炎へのヒバ油/ヒノキチオールの安全性/危険性 | タラソパックでおうち美容/おうちエステ タラソテラピーのアルガアイ

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タラソテラピーとは、海水や海藻・海泥などの海洋資源を利用した、効果的なスキンケア術です。フランス・ブルターニュの伝統に基づくアルガ・アイのタラソテラピー製品は、リゾートホテル様やエステサロン様での業務用の他、自宅用としても人気です。

 

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前回の記事では、オーガニックエタノールを手作り化粧水に加える危険性について、書きました。日本酒や焼酎に含まれるエタノールは、想像以上にお肌に負担をかけてしまう危険性があります。注意が必要でしょう。今回はヒバ油とその抽出物である、ヒノキチオールを手作り化粧水に配合する、危険性について書きたいと思います。
  

ひば水をベースとして、グリセリンなどの保湿剤を加えた手作り化粧水を、お好みの方は少なくないようです。ひば水とは、ヒバ精油をごく美容エマルジョン状態で混ぜ込んだものです。ひばの香りを楽しむメリットもあり、スキンケアと同時に森林浴を楽しむ、アロマテラピーの要素もあるようです。
  

さて、このひば油の中には、ヒノキチオールという成分が含まれていて、これが有用成分となるわけです。この成分は抗菌力、とくに真菌に対して、強い効果が期待できるとされています。また防虫効果もあり、忌避剤としても有効とされています。スキンケア製品においては、殺菌効果を目的として配合されるほか、新陳代謝や血行促進を期待して配合されるようです。もちろん、製品自体の保存料としての、役目も果たすようです。
 

さて、このヒノキチオールの安全性ですが、他の多くの天然由来成分と同様に、アレルギー発症のリスクがあるようです。たとえば、ヒノキチオール配合の製品でアレルギー性接触皮膚炎を起こした事故が、報告されています。その方は、アトピー肌(アトピー性皮膚炎)であったことも報告されていましたから、健常者であればどうであったかという疑問は残りますが・・・。
 

このヒノキチオール関する情報量は少ないため、安全性については判断が難しいところでしょう。下記の大阪府と東京都の見解が、ネット上で確認できる、偏向のない実体を反映した情報だと思われます。
 

大阪府立公衆衛生研究所のメールマガジンでは、「ヒノキチオールが原因でアレルギーになったという報告もあり、必ずしも安全だと確認された訳ではありません。」と、ヒノキチオールへの過信は禁物との、緩やかな警告を発しています。そして「ヒノキチオールによる抗菌力やヒトへの影響を、光分解産物も含めて詳細に調べ、安全性評価を行うことが、今後の課題です。」と、ヒノキチオールの安全性評価は、今からだとしているわけです。
   

いっぽう東京都健康安全研究センターでは、「ヒノキチオールは植物性の天然成分であるという安心感から,近年,繊維製品,包装フィルム5)等の抗菌剤としての需要が増加している.さらに,食品の鮮度保持剤としても期待され,既存添加物名簿に保存料(ツヤプリシン)として収載されている.」と、ヒノキチオールの盲目的な工業利用に対する反省ともとれる記述がなされています。そして「ヒノキチオールの毒性については天然物ということで詳細な検討が行われなかった.近年,各種毒性評価が行われるようになり,当センターにおいて妊娠マウスに対して催奇形性があるとの報告がなされている.」といった、ややショッキングな記述となっています。
 

以上のようにヒノキチオールは、「天然=安全」といった、無責任な妄想でさまざまな分野での工業利用がなされてきたわけです。そういう中で催奇性が判明したために、今更ながら安全性調査が始まったということです。言い換えれば、ヒノキチオールを使用した製品で、国民の多くが人体実験に参加させられているということです。
 

このようなこともあってか、生協さんではヒノキチオールを使用した食品は、排除されているようです。またスキンケア分野におきましても、現在ヒノキチオールを製品に配合する場合は、安全性確保のため上限量が厳しく規制されています。具体的にはパラベンの10倍程度厳しく、それほどヒノキチオールは強い成分なのです。研究者/専門家によっては、パラベンやフェノキシエタノールよりも危険だと、お考えの方もいらしゃるようです。
 

日本人がヒノキをスキンケア要素として最初に利用したのは、桧風呂であったかもしれません。お湯に桧に含まれるヒノキチオールが溶出したとしても、非常にわずかな量でしょう。つまり日本人はヒノキには慣れ親しんではいますが、この程度なのです。ヒノキチオールがたっぷりと配合されたスキンケア製品を、使用してきた経験はないのです。
 

ヒノキチオールが配合された製品で肌トラブルが生じた場合は、天然だから安全のはずと信じ込まず、直ちにご使用を中止すべきでしょう。消費者の安全をお考えのメーカーや販売者によっては、ヒノキアレルギーやアレルギー体質の方へは、使用への慎重さが喚起されています。しかしそういった良心的な業者さんは、ごくわずかな状態です。あなたの安全を守るのが、最後はやはりあなたご自身ということになります。
 

そしてもう一点・・・。ヒノキチオールとともにグリチルリチン酸2Kもしくはグリチルリチン酸アンモニウムが配合されている場合はとくに、適切な注意が必要です。グリチルリチン酸化合物はアレルギー発症を押さえ込み、アレルギー発症の自覚を遅らせる危険性を否定できないからです。
 
過去に起きた2大スキンケア製品事故、すなわち「お茶石鹸アレルギー/アナフィラキシーショック事件」と「ロドデノールまだら事件」では、グリチルリチン酸2Kが配合されていました。このようにグリチルリチン酸化合物は、アレルギー発症の自覚を遅らせる可能性を、否定できないでしょう。
 

このように書いてしまったわけですが、私は決してヒノキチオール自体を、悪者だといっているわけではないのです。「天然由来だから安全」といった誤ったキャッチフレーズに惑わされることなく、お肌に異常が出たらすぐにご使用を中止すべきです。またアレルギー体質の方やヒノキアレルギーのある方は、ご使用に際しては慎重になるべきでしょう。
 

何よりも、ヒノキチオール自体はこれからの医療分野においては、素晴らしい可能性を秘めたものです。先ほどの催奇性につながることになるかと思いますが、ヒノキチオールが秘める染色体損傷効果を利用した、ガン治療も研究中のようです。この将来性のある諸刃の剣を上手に利用することこそ、これからの課題でしょう。
 

次回の記事では、1,2ヘキサンジオールを手作り化粧水に使用する危険性について、書きたいと思います。
 
2017年1月5日付けライブドア記事より商業性を排して転載)

 

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