素麺の季節 | 社会不適合オヤジⅡ

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好奇心、いよいよ旺盛なもので・・・

日中は随分と暑いほどの陽気になりました。

ひょんなことから小豆島の手延素麺「島の光 黒帯」を頂いたので、食べてみましょうかということに。

食べるものの好みって、子供の頃に食べていたものがずっと影響しているように思えます。

私など東京都は云え西のハズレの方ですし、母親は山梨の農家の出身で父親は八王子で三代続いた左官屋稼業。食べるものといえば海のものではなく山のものが多かった。

もちろん素麺は夏の食べ物でしたけれど、それほど感激して食べるようなものではなかったように記憶しています。

ところが同じ麺類でありながら、蕎麦は違いました。

蕎麦は日常の食べ物の中でも少し上位(笑)で、蕎麦は季節を問わず様々に姿を変えて食べていました。

 

閑話休題

素麺といえば播州素麺「揖保乃糸」三輪素麺「三輪の神杉」そして小豆島の「島の光」なのだそうです。

そんな高級な素麺、私に味がわかるのかなぁと、ちょっと不安なまま調理に入りました。

素麺はシンプルイズベストでしょうから、つけダレには茗荷の薬味を入れて頂くことにしました。

でもそれじゃぁ物足りませんから、常備菜のような箸休めを用意。

カットしたきゅうりを塩もみして、素揚げしたなす、茹でてほぐした鶏ささみと和えて完成。

つけダレはポン酢、ごま油、醤油、みりん、米酢です。

塩もみしたきゅうりの水分を拭き取って・・・・

茹でて急冷した鶏ささみをほぐして、大葉のカットを散らして出来上がり。

このまましばらく冷蔵庫で味をなじませます。鷹の爪のスライスも入れました。

で、素麺を茹でましょう。

2分で茹で上がるのですね。でも今流行りの茹でない素麺に挑戦。

麺を入れて再沸騰したら蓋をして、火を止めて3分~5分ほど放置。

味見をしてちょうどよいプリプリ感になったら流水で冷ましてから氷水で急冷。

ザルの下に氷があります。指先が冷たくなるほどひえひえです。

では盛り付けていただきましょう(^O^)/

素麺を盛り付けるのに適した器がなかったんですが、まぁしっかりと水気を切れば大丈夫でしょう。深い丼に氷水を張って、というのも考えたんですが、ツユがどんどん薄くなるのが嫌でへぎ蕎麦のように皿盛りにして氷を乗せておきました。

ナスとキュウリとササミの和え物もいい感じです。

食べる前から分かりました。この素麺はプリプリの食感に違いありません。

普段食べていた素麺とは茹で上げたあとの感触が全く違います。

ポン酢とごま油と鷹の爪のコンビネーションがうまいこと出来ました。

爽やかな一品です。

日本三大素麺を名乗るだけありますね。のどごしの良さとぷりぷりした食感、小麦の香りをわずかに感じさせる素麺です。粉臭くない、というのが一番わかり易いかも。

グラグラ茹でずに調理したことも一役買っているのかもしれません。

それにしても美味しい素麺です。お値段も少々張るようですが、それは納得の品質です。

そうそう、この茗荷の薬味入れに使ったこの器。私のお気に入りです。

見込み(器の内側のこと)の絵がね、うさぎなんです。

外側は赤絵で艶やかですが、見込みは薄墨の藍で塗りつぶした中にうさぎが描かれてます。

面取りして六角であることも好きな理由の一つ。

素麺の美味しさって西日本の方はきっと子供の頃からご存知なのでしょう。

揖保乃糸も三輪素麺も島の光もすべて関西以西です。

特に中京北部~関東~東北北陸は蕎麦の食文化。小麦粉ではひもかわうどん、ほうとうなど暖かくして食べる麺類の多さは枚挙に暇がありません。

小麦粉を真っ白な細麺で食べるのは高い技術が必要であったでしょうし、綺麗に精製された小麦粉は贅沢なたべものだったに違いありません。

 

関東に生まれ育った私には驚きの素麺でした。

まだまだ知らないことってたくさんあるんでしょうね。知ったふうな顔をしているのはいけませんね(^_^;)