イタリアンプリン | 社会不適合オヤジⅡ

社会不適合オヤジⅡ

好奇心、いよいよ旺盛なもので・・・

毎月一度、職場では食事の会議を行っています。

会議とは大げさですが、当事業所の食事提供に関する打ち合わせ、ってことです。

出席者は厨房委託を請け負っている業者さんから3名(スーパーバイザー、管理栄養士、現場主任)で、当方も3名(施設長、管理栄養士、デイサービス管理者)という構成です。

開設してもう11年ですが開設当初から業者さんは入れ替わっていません。

会議は毎月開催していて、日々の献立の振り返りをはじめイベント食とか特別食などについて和気あいあいと、でもとってもまじめにやってます。

食事サービスは事業所のコンセプトを表現する非常に大切なサービスのひとつです。

食事の満足度を上げることは入居者さんはもちろん提供する側にとってもメリットは多くて、いわば「魅力的な食事は三方一両得」になることは確かなのです。

 

でね、いつの頃からか私にスイーツのリクエストが出るようになりました(笑)

先方は食事に関してはプロフェッショナルなわけです。施設長自らこんなことをやることで事業所のトップが食べる楽しさを大事にしているんだというアピールにもなるのではと、始めた側面(策略?)もありました。

で、久しぶりにリクエストされたのはイタリアンプリン。

そういえば久しく作っておりません。たまにはみんなで食べましょうか、ということに。

イタリアンプリン作りはそれほど難しかったり面倒な作業でもありません。

グラニュー糖60g、玉子3個、牛乳130cc、クリームチーズ200g、生クリーム200cc、それとカラメル用にグラニュー糖40gに水20ccです。

今回はクリームチーズにフィラデルフィアのものを使っています。特に理由はないのですが、いつもの製菓用クリームチーズとたまたま同じ値段でしたので、たまにはこっちでも良いかなぁって。

今まではフィラデルフィアのそれは若干高かったので、国内産のチーズが値上がりしているということですけどね。

まずはカラメルを作ります。グラニュー糖に水を加えて電子レンジ加熱。600Wで2分半~3分弱くらい。

・・・・・ちょっと加熱しすぎたかなぁ。。。色が黒すぎる気がします。

電子レンジを開けたときも、紫色の煙がもうもうと立ち上ってました。

でもこの前のは少しだけカラメルが弱かったからこれで続行と決めました。器に残った固まりの味見もしての決定です。

上の画像は耐熱ガラス容器のパウンド型(18×8)に流し込んだところ。

加熱したてのカラメルは煙が立つほど熱いので火傷に注意です。

冷やしている間にプリン液を作りましょう。

ここで大切なのはクリームチーズは事前に冷蔵庫から出しておいて常温に戻しておくことです。

ねっとりとしたクリーム状になりませんと卵と混ざりにくいからです。

まずは玉子を一つ割り入れて混ぜ合わせましょう。

チーズがクリーム状になっていれば混ぜ合わせるのはそれほど難しくありません。

それと注意するべきはホイッパー(泡だて器)を使ってはいけないことです。

泡だて器はその名の通り泡立てますので細かな泡がプリン生地に入ってしまいます。この小さな泡がオーブンで焼き上げているうちに膨らんで「す」の原因になってしまうからです。

最初から最後までゴムベラで混ぜ合わせることが大切な約束事です。

さて玉子3個めを入れて混ぜています。

ここで一度ストレーナーで濾しておきます。クリームチーズって均質なものではないこともあります。小さな塊状のものもありますし、玉子のカラザはゴムベラでは混ざりません。

濾すことでなめらかで均質な生地になってくれます。

並行してミルクを加熱していきます。

焦がさないようにゴムベラで丁寧に撹拌しながら、焦がさないように中火で加熱します。

完全に沸騰させないように、けれど鍋の縁にわずかに盛り上がりが生ずるくらいまで十分に加熱しましょう。

これを卵液に静かに流し込んでプリン液にします。

いっぺんに加えると卵が固まってしまいます。そうなったら最初からやり直し(T_T)

少量ずつゴムベラに当てながら数度に分けて混ぜ合わせます。

この作業が一番難しいかなぁ~

卵液が固まらないように、でも結構熱いミルクを流し込むのが難しい。

これをもう一度濾して完成。

これを静かにパウンド型に流し込みます。

細かな泡が入ると焼成中に膨らんで細かな「す」ができてしまいますので、静かに丁寧に流し込むことが大事。

で、いつものように湯煎焼きを行います。

今回は140℃のオーブンで75分焼き上げましょう。

140℃という比較的低温な焼成温度で、1時間15分の長い時間をかけてゆっくりと焼くのがプリンの宿命(^o^)

焼き上がりの目安はパウンド型を揺らした時、プリン液がフルフルと震える程度の固まり方でオッケー。冷やせばしっかりと固くなります。

粗熱を取ったらラップを掛けて冷蔵庫で最低4時間ほど冷却。

この日は深夜に作ったので、このまま翌朝まで冷却する時間がありますので十分冷やせます。

 

*******翌日******

 

さて翌日、食事の会議が始まります。

厨房でカットしてもらったプリン。

ちょっとカラメルの加熱が強すぎたかなぁと思ったんですが、それほどでもありませんでした。

10等分にして小皿にとって実食です。

カラメルって焦がしすぎると苦味というかエグ味が出てしまうのが難点です。

でもその心配は全くなくて、香ばしく若干苦味のあるところが濃厚なイタリアンプリンと良いコンビネーションになり、大人のスイーツになりました。

フィラデルフィアのクリームチーズはどうかな、って確かめたかったんですが、ちょっとチーズの存在が強めに出たように感じました。

ま、それでもまったりとした食感と玉子と生クリームの風味を邪魔するほどでもありません。

75分の焼成時間でしたが、しっかり固いプリンにするのであればもう少しだけ焼き時間を長く取っても良かったかもしれません。好みの問題、というレベルですけどね。

気泡による「す」は全く無くて、固めだけれどなめらかなプリンに仕上がりました。

お世辞半分でしょうが、スーパーバイザーも栄養士も、私のレシピを聞き取って自分で焼いてみるといってくれるほどの高評価でした。

手作りにこだわっている委託業者さんですから、当事業所のスイーツも殆どが手作りで作ってくれています。

デイサービスのおやつはご利用者さんからも高評価で、おやつを楽しみにしてくれる方もとても多いと聴いています。デイサービスの管理者も「ここのおやつは半端ない」と、開設11年を過ぎた今でも業者さんとの契約はずっと継続したいと言っています。

こうしてみると少しザラッとした印象の画像ですが、パウンド型から抜くのって結構難しい。

カットして盛り付ければ印象は変わりますから、それはそれで良しとしましょう。

そういうわけで久しぶりにイタリアンプリンを焼いてみました。

18×8のパウンド型でピッタリ作れて、チーズも1パック使い切れて生クリームも1パックぴったりと、材料が半端に残らないレシピです。

1時間15分~1時間30分の焼成時間を除けば、実際の作業時間は30分ほどでできる手軽さ。

焼いている時間がありますから、使った器具はすべて洗浄できて拭き上げて片付けられます。

どなたにも喜ばれるおすすめのスイーツです。是非一度お試しください。

また明日ね(^o^)/~~~