首相のイミグレのポリシー改正に対しての変更を発表してから、思いのほか素早くイミグレが最終決定を公表したね。
首相の発言では「2週間以内には~」なんて言っていたから、改正施行のギリじゃん?!なんて思ってたんだけど。
8月28日からだってさ。
ともあれ、すったもんだの$49,000は廃止。
ただしこれは、前回4月に発表されたポリシー変更のEssential Skills Work Visaに対して、だからね。
前回発表では、Essential Skills Work Visaの所得条件は永住権申請の所得条件と「Align=揃える」とされていた。
なので、Skilled Migrant Category(技能枠=SMC)の永住権申請への所得条件は$48,859(時給$23.49)のままです。
永住権申請の条件変更が緩くなったと勘違いされている人もいるようですが、年収設定が低くなったのはあくまでもEssential Skills Work Visaだからね!
勿論、8月28日までにSMC条件も変更になれば別だけど。
やっぱりさ。
$49,000はハードル高いよね?
医学部出てホヤホヤの医者なら、楽勝なんてモンじゃないけど、法学部出てホヤホヤの弁護士にも$49,000はキツイんじゃないか?
私が数日前に首相の発表についてブログにしたときに書いたけど。
移民の平均年収は、NZ全体の平均よりも低いという統計なんだよね。
それがやはり今回の最終決定に反映されていたようで。
NZのフルタイム所得の中央値の85%相当である$41,538(現在)を「中スキル」とする。
最初に発表されていた年収$48,859というのが、NZ全体の所得中央値。
そこから15%オフにした感じ。
$7,321引きになったとはいえ、多くの労働者にとっては微妙なところかもしれないけど。。。
詳しくは、イミグレのサイト(←クリックしてね)に説明されているからそちらをよく読んでいただくとして。
私は要点だけをザっとかいつまんで、しかも個人的な意見も加えつつ書くけどさ。
結構喜んでもらえてるのよ。
私のイミグレネタのブログ、わかりやすいって ( ´艸`)
勿論、イミグレにお世話にならなくちゃいけない人は、ちゃんとサイト読んで理解してね!
恐らく今まで多くのワークビザの人たちが持っていたであろう
このまま数年ワークで繋いでいけば永住権が取れるんじゃないか?
という下手に期待を煽るような曖昧なポリシーではなくなった、というか、白黒がはっきりしてきた。
Essential Skills Work Visa(雇用主限定のワークビザ)では、スキルレベルがANZSCO1~3で、年収が最低$41,538でなければ低スキル職とする。
分かりやすい!
① 現在ANZSCOレベル1~3の職種でワークビザを持っている人の、38~46%(9,700~11,800人)は中スキル職の所得を満たしていない。
② 5月13日の時点で11,214人のワークビザ保持者が、ANZSCOレベル4~5である。
という統計結果も発表されている。
改正後は、①も②も「低スキル職」認定。
低スキルだなんて失礼しちゃう!って思う人だっていると思うぞ。
でも、どこかで線を引かなければいけないとしたら、「誰にでもできる仕事ではない」なら、それなりの報酬であるべき、という事なんだろうね。
個人的には、名ばかりマネージャーとか肩書は高スキルだけど実務なりの給与しか貰っていない労働者の排除ではないかと思うけど。
しかも所得条件は、「NZ全体の所得中央値の85%」という設定なので、毎年上がるだろうし。
でもって、低スキルのワークビザでは最長3年までしかビザ更新できない。
なぜ3年期限なのか?という質問には前記のリンク先に回答されているけど。
そもそもEssential Skills Work Visaは、テンポラリービザなんです。
私も何度もブログに書いてきたけど、イミグレのポリシーは最初からそうでした。
それがイミグレがその辺緩かったから何故か、永住権に結び付くビザになっちゃっていた。
なので、今回の改正はそこんトコを引き締めようってことなのよ。
雇用はNZ人優先。
まずコレね。
ビザなんて関係なく雇用できるNZ人や永住権の人から、「どうしても適任者が見つからなかった」という証明をして、外国人雇うしかない、というのがビザサポート。
特に資格も経験もいらない、ちょっとトレーニングすれば覚えられそうな職種でさえ、イミグレがその辺緩かったから何故かワークビザをサポートできちゃっていた。
求人しました、って言ったってダミー広告とかさ。
なので今回の改正で、Essential Skills Work Visaの本来の目的に準じて
① 3年間の間に、今より高いスキル(最低でも中スキル)に到達するか、永住権取りなさい。
② 雇用主は、その間にその労働者をアップスキル(例:昇給)するか、他に適した人材をリクルートしなさい。
③ このビザが永住権に繋がらない事を明確にし、労働者が下手にNZに落ち着いてしまわないようにする。
③はね、確かにそうなんだよ。
今まで、何度かニュースにもなったから聞いた人も多いと思うけど、ワークビザでNZに10年、子供もNZで生まれました、みたいな家族。
それってもう生活の拠点がNZになってしまっているから、ワークビザを却下されたら母国に戻ってやり直すのが困難。
ニュースになれば、イミグレ非情!とか叩かれたけど、今後は「いやいや、あなたのビザはそーいうモンだし」とハッキリしてるからね。
個人的には、3年は妥当だと思います。
現在すでにワークビザを持っている低スキル職の人たちは、ビザが切れるまでは今まで通り。
配偶者のオープンワークも子供のドメスティックもね。
ただ、今のビザが切れて更新するつもりなら、簡単にいかないかもしれない覚悟はあった方がいいと思います。
私の受けた印象ですが、今後イミグレはワークビザサポートに対して厳しくなると思うので。
「この人でなければ」という理由と、「あらゆる手を尽くしてリクルートした」という証明が、もっと追及されるような気がするのよ。
そもそも低スキルのワークビザの人が2万人以上居るっていうのも、その辺に原因があると考えられるしね。
低スキルのEssential Skills Work Visaは、最長3年と言っているけど、それは3年更新できるという意味ではないんじゃないかな?
例えば、今2年期限のワークビザを持っていて、来年切れるっていう人とか。
来年ワークビザを更新しようとすれば、その時点で改正された条件が適用になるので、1年期限のワークビザが申請できるはず。
けど、低スキルだった場合にはイキナリ却下も十分ありえると思うのよ。。。
同じ仕事で3年目ってことでしょ?
3年目で、やってることは同じで給料も上がってないとしたら尚更。
同じ低スキルでも、初めてワークビザ申請する人の方がチャンスありそう。。。
でも、仮に1年のワークビザが取れたとしても、配偶者のオープンワークと子供の(ドメスティック学生)Student visaは更新できず、Visitorになってしまう。
そうなると、子供は留学生としてStudent Visaを取り、配偶者はガーディアンビザで滞在??
今までタダ(多少の寄付はあれど)だった子供の学校に、一人年間$15,000とか払う余裕のある家庭なら、それも選択肢ではあるかもしれないけど。。。
この部分の改正が、ワークビザ労働者を減らすにはかなり有効だと思う。
だって、それなら最初からNZに来ないっていう人もいるだろうし、子供が学校にタダで通えるっていうセールスポイントも無くなれば、さっさと帰国しようっていう人も増えるだろうしね。
勿論、配偶者と子供を残して単身渡航で!っていうクラシックな「出稼ぎ」希望の人もいるだろうけど。
とにかく、家族ユニットとして移住する人たちは減ると思います。
それともう一つ。
雇用主だって、今迄みたいに外国人を低賃金でズルズル雇えなくなるからね。
「外国人労働者(Migrant Workers)に頼らないとビジネスが成り立たない!」
なんて言っている雇用主も居るけどさ。
現実には、Migrant Workersではなくて、Cheap Labourでしょ?頼っているのは。
ワークビザの人は、政府からの補助が受けられないんだよ?
だから、給料でやっていくか、貯金を食いつぶすしかないの!
同じ給料でも、永住権持ってる人ならTax Creditとか家賃補助とかあるんだよ!
それを理解したうえで、どうしても外国人じゃなきゃダメっていうなら最低でも$41,538払いなさい!
今日本に居て、NZ移住を考えている人はこの改正をどう受け止めているんだろうか?
ちょっと前までトレンド化していた、「NZで学校(フルタイムと言う名のパートタイム)行って~資格取って~仕事見つけて~ワークビザからの~永住権」の構想は見直した方がいいと思うよ。
とりあえずワーホリで渡航して、仕事探してワークビザ、っていう考えもダメ元の出稼ぎというスタンスならいいだろうけど。。。
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