腰痛に関する医者マニュアルでアレクサンダー・テクニークが推奨 | カラダのココロ

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アレクサンダー・テクニーク教師の青木紀和のブログ。
よりよく自分自身を使いこなすヒントやアイデアに関する情報を綴ります。

「今日の治療指針」という医学書籍が医学書院より出版されている。これは主に日本のドクターの方々向けの書籍です。幅広い分野にわたる症状とその対策について簡潔にまとめられている辞書のように使われている本で、情報も毎年更新されていっております。それぞれの症状の文章については、その分野を代表するドクターが執筆を担当されているため、とても信頼されているものです。

こちらが今日の治療指針の表紙
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この中に「腰痛症」のセクションがあるのですが、ここでアレクサンダー・テクニークが腰痛に有効という研究結果があることが紹介されているのです。執筆を担当されたのは、腰痛対策では日本を代表する先生で、学会発表や各地で講演し、メディアにも多く出演・出稿されている関東労災病院 勤労者筋・骨格系疾患研究センター長の松平浩先生です。大御所のような感じの先生ではなく、バリバリ仕事される若手の先生でいらっしゃいます。

ここで採り上げられている研究結果とは、2008年8月に公表されたBritish Medical Journalの調査結果で、「アレクサンダー・テクニークが慢性的な腰痛に長期的な効果がある」ことがわかったものです。この調査は約600名もの慢性腰痛の患者を対象とした大規模調査で、英国の公的な予算で行われた正当な結果です。英国や米国では、この調査結果が公表されたことで、アレクサンダー・テクニークがメディアで採り上げられ話題となりました。そして、松平先生がいち早くこの論文を評価され、日本で広く専門家のドクターに紹介されることとなりました。

下記に、その「慢性非特異的腰痛(再発を繰り返すものも含む)」の記事からの抜粋を示します。とても参考になります。腰痛の方はぜひ一度体験レッスンにいらしてみてください。

「”腰痛持ちはできるだけ活動を制限し、安静を保つべき"とする意識が強く、活動的であることへの恐怖感が強い。腰痛は重篤な原因疾患がなければ決して悪い病気ではなく、誰もが経験しうる有訴率の高い愁訴であること、腰痛に体するおそれを捨て、痛みがあっても、それを受け入れ、できるだけ活動的である方が望ましいこと、を宣言する。
長期的に有効な治療介入法は確立されていないが、指導者つきの運動療法が第一選択である。しかしどのような運動法が最もよいかわかっていない。姿勢や動作と痛みの関連を把握し、個々の患者にとって適切な腰痛の運動方向および姿勢を提示するマッケンジー法は理にかなった方法である。ただし、訓練された理学療法士を必要とする。これに反応しない場合は認知行動療法を考慮する。
漫然としたNSAIDsの長期投与は避けるべきである。疼痛軽減には抗うつ薬のほうが奏功する場合がある。また、近年ヨガやアレクサンダー・テクニックが有効との研究結果があり、これらのレッスンをすすめるのも一手段である。」



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