アレルギーと免疫システム異常を癒す催眠
デイビッド・クィグリー著
今日のアメリカ人は免疫システムの機能不全に関連している病気の深刻な世界的流行に苦しんでいる。もっとも広く知られていてもっとも致命的であるのはエイズ、後天性免疫不全症候群である。この病気が伝染病として多くのまれな特徴を示しているにもかかわらず、ウイルス性の性的に広がった感染症だとしか理解されていない。より一般的で、致命傷とは考えられていないものは、伝染性がなく、特定の微生物を原因としない多くのほかの免疫システムにかかわる病気である。それらには喘息、食べ物や花粉のアレルギー、カビ、ほこり、化学物質のアレルギー、慢性疲労症候群、結合組織炎、慢性関節リュウマチ、乾癬、湿疹、アトピー性皮膚炎、動脈硬化、狼瘡、Ⅰ型糖尿病や、コレステロールよりも重要な心臓発作や、脳卒中の原因となる要因であると考えられている、慢性的な動脈の炎症を含むほかの多くの病気も含む。
これらの病気の症状はとても多様である一方で、これらすべての病には1つ共通する点がある。それは、すべては免疫システムが誤った相手を標的にしてしまった結果であるということだ。免疫システムはそれらの危険な微生物に対する激しし攻撃(炎症)の代わりに、我々の命をまさに危険にさらす。白血球と免疫システムの戦闘用化学物質は、無害な花粉や、食品のタンパク質、または私たち自身の身体の細胞に、無益な攻撃を加え、私たちを消耗させる。これらの病のリストをもう一度見てもらいたい。すべての病は急速に西洋社会の生活の中で増加している。すべてが流行とみなされるといっても差し支えない。私の読者の中に1つかそれ以上、これらの病に苦しんでいる人はいるだろうか?続く3つの記事の中で、驚くべき、あまり知られていない、けれども科学的に証明されたこれらの流行病の原因として現代社会によく知られた源について説明する。さらに、催眠療法がどうこれらの流行を、そして我々の免疫システムを正常な状態に回復するのをサポートできるかについて論証する。鳥インフルエンザや結核、その他薬に抵抗をもち、この込み合った動きの速い世界で、数十億人をたやすく圧倒できる他剤耐性菌などの本当の病原体が現れる前に、我々の免疫システムはこの前途に待ち受けている本当の戦のために準備されなければならない。
これらの論文においては、この広く多様な病気の症状やサインなどの完全な病因論を理解しようとはしていないし、医学を通して受けられる、広く多様な治療法をまとめてもいない。この論文の中で、催眠的アプローチによって多くのクライアントが、良い結果を得て、解決しているが、すべてのクライアントにその結果を保証するものではない。それらは適正な医療行為の代用ではない。これらの方法は、医療や、食生活の変更、健康的な運動、休憩や健康的な人間関係、ライフスタイルを強力に補助する。
この論文集の初めの論文では、これらの疾病の過程についての大きな疑問に答えることに焦点を当てる。なぜ我々にこのようなことが起きるのか?我々は、ほとんどの人々が、十分な食事をし、快適で繁栄した世界に住んでおり、過去の重大な病もほとんど打ち負かしてきた。それなのになぜ、我々の多くが我々自身の免疫システムに攻撃されるのか?何人かの研究者はこの新たな大流行のための安全さくそのものに退屈した免疫システムが、自分たちの存在を正当化するために展開する時代遅れの運動だと批判する。この案には何らかの長所があるが、私の考えるこたえはもう少し複雑である。
はじめに私の調査によれば、我々は自然からの孤立を深めている。4枚の壁に囲まれた中に閉じ込められ、我々の先祖はおかしくなった。大量のおかしな薬品を吸い込み、遺伝子工学や肥料、化学農薬と結びついた農業ビジネスによって巧妙な方法で作られた食べ物を食べていることが細胞レベルで我々の身体が安全であると感じない主要な原因である。これらの破滅的なライフスタイルや、商業利益に反する計画的な行動のみが、このようなおぞましい状況を変えることができる。その行動とは我々の種が生き残るために必須の行動であろう。このような行動は緊要であるが、それはこれらの論文の主題ではない。むしろこの論文の中でアレルギーに起因する環境的な毒素に対する体の感情の反応を催眠の技術を用いてどう止めていくことができるかを示すつもりである。例えば蜂に刺されたときの毒は危険だというのは皆知っているが、刺された人はふつう、それは一時的な害であると気がつく。しかしアレルギーのある人は数分の間に体のこの毒に対する過剰な無意識の反応が原因で死んでしまうかもしれない。2番目の論文では、催眠のテクニックがクライアントの免疫システムにこのような生活環境の中にある“毒”や食事に対して過剰に反応しないよう教えることができるかについて示す。
このように免疫システムに影響を与える第2の要素は私たちの、座ってばかりいる生活からくるストレスである。むかしむかし、100万年に及ぶ人類の進化の中で、ストレスは今日と同様に一般的であった。しかしほとんどのストレスの原因は私たちからの肉体的な反応を要求した。おなかがすいた?ではなにか動物を追いかけよう。歯の鋭い獣に追われた?戦うかにげる。今日これらと同じストレス生成ホルモンが今日の肉体的な活動が不可能な環境下でもわれわれに戦ったり跳んだりしてよく動くことが必要なストレスを用意している。このような環境下で、身体の細胞が結局みつけた敵すべてに攻撃を仕掛けるのは自然の事のように見える。第3の論文では催眠がこれらの症状をどのように回復させ、我々がストレスに対応できる生活を作り出すのを助けるかを学ぶ。
これらの反応に影響する第3の要素は乳児と母親の生化学的な免疫プログラムとの緊密な結びつきの欠如である。化学プログラムは初乳に含まれており母親の生まれながらの知恵である自己免疫システムを用いて新生児の急速な免疫システム構築する不可欠の公式である。母親の初乳は、どのような環境化学的特徴が無害であるか、侵入した細菌を警告するのにどのような免疫システムを必要とするかといった、母体の知識を乳児に伝える。アメリカ移民時代の初期に時にはインディアンの部族のほとんどを死に至らしめ、部族を破壊した天然痘流行もこの母親の授乳という基本的なコミュニケーションを通して天然痘の流行を乗り切るための準備をイギリス移民の子供たちにさせた。
これらのインディアンの母親は、流行が到達する前にはそのウイルスにさらされていなかった。そのため、自分たち自身で病気に抵抗することも、その情報を乳児に伝えることもできなかった。
母親の胸(製薬会社によって作られたプロパガンダ、おまけに育児の権威であるスポック博士によると)の“許容できて”便利な代用品としての授乳用粉ミルクの普及使用により、我々は広大な調剤実験のモルモットとなり、この不可欠なプログラミングうばわれ、みな、免疫不全症の危険にさらされているのである。この問題の長期的な解決策は主に政治的で教育的である。しかし、この損失とともにすでに今日を生きている大人にとっては遅すぎる。また、しかし、ここに催眠療法における答えがある。我々の第4の論文では、身体の生化学的な安全感覚を回復するために、クライアントの潜在意識の中で母親の原型にアクセスし、その原型を使用することによって生化学的な友人と敵の大切な区別を免疫システムに伝えるという非常に特定的な手段においてどう催眠療法のテクニックを用いるかについて詳しく説明する。
これらの論文は新しく、潜在的に強力な現代的な薬に頼った療法や、医者の勧めでとるかもしれない効果が指数関数的に増加していく薬による治療によっても広がり続ける流行を止めることを約束するお金のかからない、副作用のないリソースの集まりの概要を示す。これは数百万人の苦しむ人々を救う革命的な療法である。
私の意見では、私がこの4つの論文の中で述べるアレルギーと免疫異常に関する療法はとても複雑で、特にアマチュアには役立たない。多くの保健専門家が、催眠を実践する医師か認可を受けた心理学者にクライアントを差し向けることを選ぶが、これは誤りである。ほとんどの認可されたプラクティショナーが私が説明しているようなワークを行うのに十分な催眠の高い技能を持っていないからである。