50代最後のハイキングは噂のREED LAKES | アラスカの自然に囲まれて

アラスカの自然に囲まれて

アラスカ州のアンカレッジは自然がいっぱいで、季節の移り変わりを日々肌で感じる自然に密着したくらしです。このブログでは、ここアラスカでの釣りや山登りなどアウトドアライフを中心に、私の見た事、感じたことなどを独断と偏見で紹介します。

ウチのカミさんは7月1日からしばらく日本。

 

6月29日、私の誕生日の前日は天気もよかったので、カミさんの友達のKさんを誘ってリードレイクへのハイキング。

ハイキング好きの友達はみなこのリードレイクのハイキングコースはすごくいいところだといいます。

 

これが、コースの案内とヒトの感想。

https://www.alltrails.com/trail/us/alaska/reed-lakes-trail

 

ということで、前からいってみたいとはおもっていたのですが、アンカレッジから少し距離があります。

北へ約100キロ。なので、ここからでは微妙に天候がわかりにくい。それに数年前までトレールへの車でのアクセスしづらかったので行く機会がありませんでした。

 

今回はウチのカミさんもやる気満々だったので、天気のいい土曜、たまたま私の60の誕生日の前日にいってきました。

 

最終地点のアッパーレイクまで約7キロで登り700メートルほどとなっていますが、実際に歩いた実感はもっと長く感じました。

 

景色は最高ですが、まず本格的な登りになるまでのダラダラ歩きが長い。

 

 

それから登り始めると間もなくボルダーフィールドと呼ばれる大きな岩がびっしりの難所に入ります。

 

 

上の写真はその入口で、このあとトレールは左の山との谷に向かっていきます。

それで、核心部は2つの山の間の谷、両側の山から落ちてきた大きな落石がびっしり溜まったところを通るのです。

写真左の山の斜面のしたの方にみえるたくさんの岩、あれがそのまま谷底を埋めています。

 

これが核心部でカミさんたちが大岩と格闘しているところです。

 

 

落ちて死ぬようなところはないですが、怪我すると困るので、慎重にルートを選んで進みました。

 

殆どの岩は安定して動かないので、慣れたヒトは足場のいいところを探して、少し大股で飛び移るように進みます。

かすかに黄色っぽくなっているのは、ヒトが歩いて土がついたところなのでそこが割と歩きやすいルートですが、背も低く慣れていないカミさんたちにはちょっとしたロッククライミング。これが500メートルくらいは続きます。

 

苦労が多くなってきて、途中でやめようかともおもったのですが、二人とも頑張りました。

 

難所を抜けたら昼過ぎだったので、ここでオニギリ。素晴らしい景色、まるでパタゴニアの広告写真。

 

 

おにぎりを食べて少し考えましたが、ロアーレイクまですぐそこということなので、そのまま進むことに。ここからのルートは歩きやすく30分ほどでロアーレイクに。

 

 

 

これがロアーレイクの風景。

 

 

更にここでもやめようかとも思いましたが、下りてくるヒトに聞くとあと30分ほどで終点のアッパーレイクということ。

 

天気もいいし日もながい。二人ともやる気なようなのでこのままいくことに。

心配していたルート上の雪ももう殆ど残っていません。

 

 

足がヘロヘロなので小休止をいれながら進みます。

 

ロアーレイクの上での休憩。

 

 

 

ここから20分ほどで、まだ凍って雪に埋もれたアッパーレイクに。

 

 

アッパーレイクの動画です。左脇の山に登っていってそこから飛んだパラグライダーが写っています。

 

 

前評判通りの素晴らしい景色でした。

 

この周辺、タルキートナマウンテンと呼ばれる地域の山は花崗岩、いわゆるグラナイトの硬い岩で岩肌が白っぽく、アンカレッジ周辺の変成岩のもろい赤茶けた山よりキレイなのが特徴です。それに、岩がかたいので侵食しにくく山が尖っています。日本でいうと、北アルプスの穂高連峰のような感じでしょうか。涸沢あたりと似た風景だと思います。

 

ちがうのは、あまりヒトがいないし、人工構造物がないので本当に山の中という感じです。

この日は天気もよく週末なので、多い方ですが、それでもアッパーレイクにいたのは10人ほど。

 

日本からアラスカに観光に来られるひとで、キャンプや軽い山登りが好きなヒトにはオススメの場所です。

本格的な登山が好きなひとは、湖を囲むようにそびえる2000メートルくらいの山をロッククライミングで目指すのもいいと思います。この日もロッククライミングをしているヒトがいました。

 

歩きながら、湘南のYさんが喜びそうな場所だなと思いました。ずっと眺めていても飽きない風景、夕日や朝日、もし月があれば夜の風景だって美しいでしょう。

 

今度、一度ロアーレイクのあたりでキャンプしてみようかなと思いました。多くはないですが、何人かキャンパーもいたし。

 

帰りはボルダーフィールドの通過をすこしでも簡単にするために、川の浅いところを探して反対岸にわたりました。

5メートルほどの幅で深さはヒザ下なのですが、これが冷たい。女性二人も悲鳴を上げていました。

 

 

3人共あまりの冷たさに、川から上がってしばらく座り込んでいました。

 

でも結果的には川を渡ったおかげで、難所をバイパスすることが出来ました。

 

朝、歩き始めが10時すぎ、アッパーレイクについたのが2時半くらい。帰りはアッパーレイクを出たのが3時で車についたのが6時。なので行動時間8時間弱、結構ハードなハイキングでしたが、3人共大満足。

 

50代、最後の日はいいハイキングでした。

 

60歳、微妙な気持ちです。これから肉体的な機能はいよいよ衰えはじめ、今まで簡単にこなしてきたことも難しくなっていくこともあると思いますが、釣りとハイキングはできるだけ長くこれまでどおり続けていきたいものです。

 

アラスカと日本の神様、何卒よろしくお願いします。