「世界はあなたが作り出している」
あるいは、
「世界はあなた自身の反映」
「自分の中にある心の状態や思考が、
相手を通して見えているだけ」
とよく言われますが、
これはどういうことでしょうか。
あなたが《あなたの世界観》
というフィルターで世界を見ている限り、
世界はあなたの目には《そう》としか
映らない、ということです。
「なんて酷い社会なんだ」と思えば、
あなたにとって世界は《酷い社会》
としか見えないでしょうし、
「なんて平和で暮らしやすいんだ」
と思えばそうでしょうし、
「なんてビジネスが
やりやすい社会なんだろう」
と思っている人には、
ビジネスが簡単でしょうし、
「不景気でどうにもならない」
と思っている人には、
ずっと不景気が続いているのでしょう。
あなたの目に映る社会はすべて、
あなた自身の心の中の、
たくさんの思い込みや決めつけという
フィルターを通して認識された世界です。
あなたの周りの人の態度や言葉は、
あなたが周りの人に《どんな人》
だとして認識されているのか、
によってその反応は変わるはずです。
あなたが相手によって、
言葉がけや態度を変えるように、
相手の態度もまた、
あなたが投げかけた言葉や態度が
返ってきたものです。
「相手を通して見えている」とは、
あなたが相手に投げたボールが、
返ってきたもののことです。
あなたがどんな球をどんな風に
相手に投げたのか。
その結果が返ってきたのです。
もちろん相手もまた、
相手のフィルターでしか
世界を見ることができないので、
相手の世界観が反映された世界に
住んでいます。
私たちはお互いが、
お互いの創り出した世界に
住んでいるだけなのです。
もちろん、雨が降ったり、
電車が遅れたり、
柿が実ったり、というのは
あなたの思い込みが
作り出したものではありません。
それは単なる状況です。
「世界はあなたが作り出している」
というのは、正確に言えば、
「あなたの世界観は
あなたが作り出している」
ということだし、
「世界はあなた自身の反映」というのは、
あなたが世界を見る時、
必ずあなた自身のフィルターを
通っている、という意味なのです。
わたしたちは自分自身の
思い込みや決めつけに、
なかなか気がつくことができません。
あなたが一度
「そうに違いない」と思ってしまったら、
それを裏付ける証拠ばかりが、
目についてしまい、
それ以外のものの見方をすることが、
とても難しくなってしまいます。
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