「溺死したした人の体は水に浮かばないから、沈むに違いない。死んだ人が浮かんで、生きている人が浮かばない第一の理由は、沈むまい、浮かぼうと足掻くからだと、ある水泳の名人が私に語ったことがあったが、浮かぼうと焦り、沈むまいとする努力を捨てれば、自ずから浮かぶ。
人の体は本来浮かぶものだと悟ることが、水泳上達の秘訣であって、浮き袋に頼るうちは、決して上達しないとも語った。・・・・
然るに本来、健やかであるべき生命に生きている多くの人々は、沈むまい、浮かぼうと、もがいている。健康になろう、丈夫になろう、病気を治そうと、努める焦る程に、却って本来の生命の働きが発揮されなくなる。
生命の合目的性や、適応作用を、十分に働かせるには、やはり本来の健康に目覚め、いろいろの浮き袋を捨ててしまわなければならない・・・・・」