2010.5.23 マチネ
劇場) 四季劇場・秋
上演日程) 2010.4.11-
主催) 劇団四季
主な出演者) 井上智恵, 鈴木綜馬, 坂本里咲, 勅使瓦武志
演出) Jeremy Sams
日本語演出) 浅利慶太
作曲) Richard Rodgers
作詞) Oscar Hammerstein II
脚本) Howard Lindsay & Russel Crouse
振付) Arlene Phillips
代表曲) ドレミの歌, エーデルワイス, 全ての山に登れ
その他) Original London Production by A. L. Webber, David Ian and the really useful group
音楽 ) ☆☆☆☆
ストーリー) ☆☆☆☆
演出 ) ☆☆☆☆
俳優 ) ☆☆☆☆
総合 ) ☆☆☆☆
【あらすじ】第二次世界大戦直前のオーストリア。修道女になろうとしていたマリアは、妻を亡くしたトラップ大佐の七人の子供たちの家庭教師となる。父である大佐に管理され頑なだった子供たちも、彼女の明るく朗らかな優しさに心を開く。そんな彼女にトラップ大佐自身も心がほぐれ、やがて結婚する。しかし、ナチスドイツがオーストリアを併合し、大佐の立場が危うくなった為、一家はスイス経由で亡命することを決意する。
【感想】この作品はある程度事実に基づいて作られているのだが、実際のトラップ一家のたどったストーリーとは異なるところが多々あり、作られた映画を観て一時期問題が生じたとのこと。おそらくミュージカルの中では特に有名な作品だと思われるのだが、ナチスドイツが題材に含まれているからか、ドイツでは殆ど知られていないし、DVDも街で探してみたが見つからなかった。映画ではJulie Andrewsの伸びやかな声はとてもすばらしく、おそらく多くのひとはマリアのイメージを彼女のまじめさ誠実さと重ねていると思う。冒頭の雄大なアルプスのシーンは印象的。
今回、劇団四季での初上演と言うことでとても気合いが感じられた。全体的には役者のバランス(歌、演技、個性など)はよく、できるだけ映画の世界観を壊さないよう努力しているのが垣間見えた。この作品は絶対的に歌は上手くなきゃだめだとおもう。四季の発声法は独特で今の流れとは違って時代遅れ、という話も聞いた。細かいところはもっと歌い分けるなどの工夫の余地はあるが、今回の作品に限っては基本的にはあっていると感じた。ちょうど作品自体が作られた時代の発声に近いのかもしれない。
気になったところを述べるならば
・教会のシーンで宗教曲の歌い方がいずれも普通の歌い方をしていて活発すぎた。
もう少しニュートラルに、かつ荘厳に歌い分けないと教会の雰囲気を感じられない。
・主役のマリア、必死すぎて世界が狭い感じになってしまっている。
特に最初のシーン、戒律の厳しい修道院に息が詰まって、
サボって山で歌っている訳だからもっと爽やかで肩の力が抜けてる方が自然で良い。
アルプスのすばらしい自然の中でのびのびと歌っている設定なのに狭く感じる。
トラップ家への道中も、まじめだけど天真爛漫な感じがしなかった。
・宗教曲ではないシスター四人の歌はよかった。
・ドレミの歌はよかった
・映画とはしーんと歌が変わっていた。これは舞台化した時変更したのか?
“私のお気に入り”のところが“ ひとりぼっちの羊飼い”に変わっていて、
“私のお気に入り”は修道院のシーンで歌われていた。
・トラップ大佐は、映画では無骨で不器用に描いていたけれど
このゲオルグはもう少し器用な印象。
でも心打ち解けたときはとても感動的だった。
また、“エーデルワイス”では声詰まるところに心打たれて思わず涙が出た。
・鳩のダンスのシーンあたりからやっと映画の世界観に近くなってきた。
・“ハローフェアウェル“ではフリードリヒの声が伸びなくて残念。←笑いどころなのにね
各年齢それぞれ楽しめる。感じ方は違うと思うけど子供も多いが、自分の両親くらいの人も多い。映画でファンだった人たちがちょうどその世代なのかもしれないね。