あのいけ好かない引率者「C子パパ」はきっと
C子さんの居場所を守りたい一心で
人の道を外れる行為に及んだのだろう。

 

みずから引率を申し出たのも、
僕の娘を犠牲にしたのも、
親心からくる焦りだったに違いない。
 

 

 

 

確かにC子さんの

過去を思えば、
その心配は

分からなくもない。

 

 

 

 

しかしだからといって
今回の彼の行いを

僕は絶対に認めない。

 

C子パパはわが子可愛さのあまり、
いじめを見逃し、
小学生女子を脅し、
仲間外れを強要するような
真似をしたのだ。

 

 

 

罪悪感に耐え切れなくなった
A子さんの告発を皮切りに、
娘が受けたC子パパによる仕打ちは
保護者全員が知るところとなった。

 

 

 

この事実の露見(ろけん)により

「Cさん一家とは距離を置こう」
と判断した保護者も少なくないと聞く。

 

 

 

 

そんな不器用な愛情の末路に、
後味の悪さを
感じていたところ、
子供たちのなかに
光をみた。

 

 

 

学校帰り、
娘がC子さんと一緒に
笑いながら歩いていたのだ。

わけを聞くと
え?C子ちゃんは何も悪くないじゃん?
悪いのはお父さんの方でしょ?」

 

僕はこの言葉に頭を打たれた。

 

さらに彼女はこう続けた。

 

「いつかA子ちゃんとC子ちゃんと私の3人で

USJに行くんだ」

 

 

聞きましたか、
C子さんのパパ。

もう水に流すので、

今度こそうちの娘に

ちゃんと謝ってくださいね。

 

 

 

仲間外れにされた娘の言葉に泣いた僕(完)

 

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