下品な好奇心から、
他人としばらく目が合ってしまったとき、
すばやく「次のアクション」を起こさねば、
敵意を持たれかねない。
「すごいですね!」と
おべっかで押し切るもよし、
「大丈夫ですか」と
心配をよそおう言葉で切り抜けるもよし。
これは、
気の弱い僕が身に付けた
護身術の一種で、
もちろん今回のハプニングにも生かされた。
警備員のおじいさんと数秒間、
しっかり目が合った僕は、
「ダメ、かかわっちゃダメ」と
心からのサインを送った。
ところが、
この行為が裏目に出てしまう。
極端なまでに「恥」を嫌う
実直で意固地な昭和男児のハートに
かえって火をつけてしまったのだ。
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退職の経緯などをまとめた
連載の第一話はこちら
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