日本大使館主催の4年に1度のサッカーのリーグ戦が行われています。
サッカー王国イタリアでその上、今年は『2010FIFAサッカーワールドカップ南アフリカ大会』のワールドカップイヤーです。
ワールドカップに合わせて開催しているそうです。
日本対カメルーンの試合を応援しに行ってきました。
会場はなんとイタリアの象徴的選手フランチェスコ・トッティ(今回のアズーリには名を連ねませんでしたが)が保有するサッカー場です。
『スコーラ・カルチョ・フランチェスコトッティ』は『トッティのサッカースクール』

日本国旗を手作りして。
結果は2対2の引き分けでした。
まぁ、自分のことを完全に棚にあげて書かせてもらいます。
ボク自身はサッカー経験者ではあるものの中高と熱心にはやっていただけです。
一応、高校サッカー選手権大会で県でベスト4が最高位です。
一応、レギュラーね。
実力はともかく、練習量や戦術の基礎は当時の監督に叩き込まれました。
当時の高校の監督は帝京高校出身で帝京高校在籍時に全国大会の優勝メンバーで、それから、日体大に進みサッカーをやって、教職員になった人で、新任になってすぐ、群馬県の高校選抜チームのコーチに就任。
シゴキのような練習の後に10㎞タイムランとか普通でした。
学校の駅伝大会では陸上部を置いて、サッカー部が上位3チームの独占でした。
今回の感想です。
まず、これが駄目だあれが駄目だというのは書きません。
日本のサッカー解説者が簡単に日本代表チームを批判していますが、批判は簡単です。
いい所を書いて、もっといい方向をというスタンスで書きます。
①連携を大事に。
カメルーンは身体能力が強く、個人技も良かったのですが、その分、組織的なプレーがあまり見られませんでした。日本は声を出して連携をとろうとしていて良かったと思います。こういう風にした方がいいのかもと思ったのが、最終ラインの統一です。カメルーンの方がボール支配率があって、日本チームのコートでほぼボールが回っている状況でした。カメルーンが攻撃にでると日本はそれに釣られてボランチの人までがもどんどん下がってきて、最終ラインを下げてしまいます。そこは発想の転換で、逆に最終ライン(オフサイドライン)を上げることで相手のフォワードの出てくるところを抑えればいいと思いました。ディフェンスを出来る限り少なくして、オフサイドラインをしっかり作れば、最低限の人数で簡単にオフサイドトラップが仕掛けられます。それをカメルーンに意識させれれば相手のフォワードも迂闊に日本陣地に入り込めませんし、カメルーンの後ろからの日本のディフェンスの裏に入るロングボールも簡単に蹴れません。ゴールキックもフィールドの選手が蹴っていましたが、出来れば最終ラインを上げつつキーパーに蹴らせた方が効果的だと思いました。
②マークに付くのではなく、マークを付かせる。
日本は結構システマティックに「誰々のマークにつけ」と連携をとっていましたが、そうしてしまうと、相手の動きに合わせるという動きで日本チームの体力の著しい消耗に繋がります。これをまた逆の発想で、カメルーンの選手に日本選手のマークに付かせるような戦術のほうがいいと思いました。「相手を疲れさせる」という発想です。これは体力があっての戦術ですのでこれをやるには多少の無駄な動きや(この無駄な動きが実はフェイクになり効果的なのですが…)長い距離の走りを要求されます。
③サッカーコートを有効活用。
ボール支配率がほぼカメルーンだったのもありますが、ほぼ日本チームのコートでサッカーをしていたのがもったいなかった気がします。カメルーンにも言えることですが、個人技やワンツーで目の前の選手を抜くという意識に駆られすぎて、周りを良く見渡せる選手がいませんでした。カメルーンの左サイドのディフェンダーが唯一日本チームのディフェンスライン裏の空いているスペースにロングボールを入れ、フィールドを有効活用していました。そういうのがないと、どうしてもボールの奪い合いだけの試合になってしまいます。後ろから前線へのロングボールは古典的かもしれませんが、サッカーの基本です。現代サッカーの組織プレーは高度な技術と並外れた体力があってこそ成り立つもので、セリエAやプレミアリーグ、リーガエスパニョーラなど世界のサッカーをテレビで見慣れていて頭には入っていてもそれに伴った体力と技術がなければ簡単には出来ません。とにかく空いているスペースを有効活用すればチャンスは生まれます。カメルーンの攻撃パターンもサイドバックからのロングボール。それをフォワードがドリブルでサイドを切り込んでセンタリングを上げてからのシュート、またはこぼれ玉を詰めると言う型が多く、サッカーの典型的な得点の形をしていました。
④シュートをして初めて得点に繋がる。
日本のシュート回数は4回。そのうちの2点が得点に繋がりました。カメルーンは数えただけでも12回はありました。カメルーンも2点得点。確率で言えば日本のほうがいいのですが、絶対的にカメルーンの方がゴールチャンスの回数は多かったです。サッカーではパスではゴールは入りません。ゴールの枠に入るシュートをして、その後にチャンスが生まれます。シュートがそのままゴールになれば得点ですが、サッカーの大部分のゴールシーンは『①シュート→②キーパーがこぼす→③待ち構えていた誰かが詰める』という形が圧倒的です。ドリブルで切り込んでそのままシュートでも最後はシュート、ボレーシュート、フリーキック、PKいずれもシュートがフィニッュです。フリーキックでもセンタリングからのヘディングでも全てフィニッシュはシュートです。シュートはゴールネットにパスという意識もありますが、やはりシュートをしなければゴールネットは揺らせません。オウンゴールは別ですが。
⑤攻撃は最大の防御。
カメルーンチームのいいところは常に攻めていました。楽しんでいたのが垣間見えます。その反面、日本チームはカメルーンがボールを持つとどうしても守りの姿勢になっていまい。カメルーンはそこをうまく漬け込んで自由に攻撃をしていました。こうなると日本にとっては悪循環で最初から守りの姿勢でのゲーム展開になってしまいます。日本チームは楽しんでいるよりも苦しんでいるようなゲーム展開になってしまいます。こういうカメルーンのようなチームに対してもっとも有効なのは前線でのゾーンプレスです。カメルーンのディフェンスがボールを持ったらフォワードが畳み掛けるようにボールを奪いに行きます。そうすることによってカメルーンのディフェンダーにプレスを掛けます。ここは怖がらずにボランチも上げって行き、プレスをかけると相手は余裕がなくなりミスが多くなります。このゾーンプレスは体力がなければ出来ませんが、それと同時に相手の体力も著しく奪うことができます。単純な話ですが数的優位を作り出すとボールは奪えるものです。1対1より1対2、1対3、1対4で囲んでしまえば相手がペレやマラドーナではない限りボールは奪えるものです。
⑥総じて戦術を持てば組織になる。
日本代表(ユースは除く、A代表のみ)で最高位は2002年日韓ワールドカップのベスト16です。ジーコ監督もそれには及ばず、岡田監督も同じです。ということは結果を見るだけですが、フィリップ・トルシエ監督が何はともあれ日本代表の成績で一番の成績を残しています。同じくらいの批判を浴びてはいますが。ジーコ監督は選手に自由を与え、結果が出せませんでした。岡田監督も苦し紛れの戦術をしています。どんなに批判を浴びようとも、個人プレーに頼らず、組織プレーをブレることなく最後まで貫き通したのがトルシエ監督でした。当時は「サッカー後進国」と揶揄されていた日本のサッカーが着実に成長している事を世界に印象づける大会となりました。今は批判の的になりがちですが、「フラット3」という戦術があって日本代表が一丸となって組織としてのまとまりを見せた大会でした。

