動物に心はあるのだろうか?『ホモ・デウス』第2回読書会振り返り。 | チャンクロブックスー教養人への冒険

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10月20日(日)に第2回『ホモ・デウス』の読書会を実施しました!

 

 

 

 

今回はその振り返りをしたいと思います!

 

まず、前回の読書会で人間は自身を神にアップデートしようとするんでしたね(^_^)


*第1回の振り返りはこちら。

https://ameblo.jp/akushiroreshi/entry-12529411755.html

 

今後神へとアップデートしようとする人間ですが、人間ってそもそも動物でしたよね、

 

では、動物について考えるのは今後のサピエンスの行方を知るのに役立ちますよね、というのが今回読んだところでした(^_^)

 

さて、人間は今後神へとアップデートする過程で、人間が神たるホモ・デウスに支配される恐怖があるんでした。

 

けど、動物に対しては人間はすでに神のような立場にいます。これは家畜と人間の関係を見ると明らかです。

 

ということは動物と人間の関係を見ていくことは人間とホモ・デウスの関係を考えるのに役立つよね、というところから動物への考察が開始されます。

 

動物を考察するといっても、犬、ネコについて知って癒されましょうというものではありません。

 

家畜産業の実態を暴くといった感じで、肉を食べるのに戸惑いを覚えさせる内容でした。

 

まあ、僕らは普段見ないようにしているけど、ブタとかの個々の主観的欲求を無視して、エサを与え、繁殖させ、食べ頃になったら、食べているわけです。

 

このようなことが可能なのはどこか動物に心はないと思っており、たとえ心や情動があるにしても生化学的なアルゴリズムに過ぎないと思っているからではないかということを確かめました。

 

これは動物を機械だと見なす思想が背景にあることも確かめましたね。

 

実際のところどうなんでしょうね?動物の心って?

 

*動物に心や魂があるのか、興味をもった人は金森修『動物に魂はあるのか』中公新書がおすすめ( ・∀・)

https://www.instagram.com/p/B3ogcDaFd3h/?igshid=1pi9r0biein49

 

 

 

 

よく分からないことは多いのですが、ハリー・ハーロウの実験によると動物には情動が必要のようです。

 

 *ハリー・ハーロウの実験:サルの赤ん坊を母親から引き離し、ケージに隔離。母親代わりの針金の人形と、哺乳瓶のついていない、柔らかな布で覆われた人形を選ばせる。すると、サルの赤ん坊は授乳してくれない布をまとった代理母にしがみつきます。ここから、哺乳動物は食物だけでなく、情動的な絆が必要と分かります。

 

まあ、ハリー・ハーロウの実験は食肉産業、酪農産業では普通に行われているといえるのですが😓

 

ハリーの実験、温かみが赤ちゃんに必要か?

 

 

また、宗教によって人間は家畜を飼うことを肯定したというのも確認しました。

 

何か動物に対する人間のあたりかた、きっついすね😓

 

さてさて、今回の大問題は

 

心はあるの? 主観的経験って何ぞ?

 

これって結局脳内の電気反応なん?

 

でしたね。

 

心身問題、心脳問題、他我問題っといった現代哲学でも問題になっていることが、私たちのこれからを考える上で避けて通れない問いとして立ちふさがっているんですな( ̄^ ̄)

 

うーん。難しい(^_^;)

 

動物の心の問題を議論した後は、

 

なぜ人間は協力できるの?

 

それは虚構を使うから

 

だよね。という、『サピエンス全史』で認知革命の章で議論されていたことをおさらいしました。

 

 

 

 

そして、動物は虚構を使って協力することはできないものの道徳性の萌芽があるという事実に衝撃を覚えました。

 

この衝撃はフランス・ドゥ・ヴァ―ルの実験で体験できます。

 

この実験は、二匹のチンパンジーをお互いが見える隣り合った檻にいれ、一匹は石ころを渡し、それを戻したら、キュウリをあげて、もう一匹には同じことをしたら、ブドウを渡すというもの。

 

最初チンパンジーは餌をもらえることをうれしがるのだが、しばらくするとキュウリをもらっていたチンパンジーのほうは自分のほうだけ不公平に扱われていることに気づき、石を投げつけ、怒りをあらわにするのだ。

 

この実験の様子はフランス・ドゥ・ヴァ―ルのTED講演で見ることができるのでぜひ確かめてほしい。

 

サルも中々知恵があるんですなと思うはずだ。

 

フランス・ドゥ・ヴァ―ルによるTED講演14:00~より

 

 

 

今回の読書会は、動物と人間の関係を考察する過程で、心の問題という哲学的に深い問いに行き着き、動物の「心」の奥深さを知れる回でしたね😃

 

参加者は動物との接し方を一度見直す必要を感じられたようです。

 

今後も読書会を通じて、新しい見方を開拓できたらと思います( ・∀・)

 

次回は12月1(日)10時~12時を予定しています。

 

扱う範囲は第2部ホモ・サピエンスが世界に意味を与える第4章物語の語り手、第5章科学と宗教というおかしな夫婦です!

 

詳細は後日連絡します!参加できる人は今から予定を空けておいてください!