大人の失恋って… | 横島 夢乃介の観測日誌!!

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大人の失恋、「傷」にするか「糧」にするか


~内容~


■大人の失恋を、傷にするか糧にするかの境目は?


恋愛はバンジージャンプのようなもの。傷つくことを恐れてへっぴり腰で飛んじゃうとうまく飛べないし、楽しめない。大人が本物の恋愛にたどりつくには、傷つくことを恐れずに思い切り飛び込むしかない。

だけど、勇気を振り絞ったものの、うまくいかない恋愛も当然ある。本気で燃えた分だけ火傷を負う確率は高い……。そんな時、どうすればいいのだろう?


失恋の痛手を傷にするか糧にするか、それは失恋後の治療法にかかっている。


恋愛に絶対のマニュアルはないと日々思う私でも、失恋の立ち直り方には基本のセオリーがあるように思える。特に、大きな失恋に慣れてない(=しばらく、本気の恋をしてないから失恋の免疫もない)大人にこそ、試してほしい特効薬はある。


■STEP1.感情の吐露


まずは、自分の感情に徹底的に素直になってみること。恋愛も仕事も過去に一通りの経験を積んだつもりの30女は、どうも失恋した時に傷ついてはイケないと思っているフシがある。

「いきなり彼から連絡こなくなっちゃったけど、まぁ、私も忙しかったし。しょうがないよね……」なんて友だちに事後報告して、「ま、こんなもんよ。もう大丈夫」と軽く笑い飛ばそうとする。カッコいい大人の女であろうと踏ん張っているのだろうし、友だちにグチるなんて「大人げないことしたくない」という気持ちはよくわかる。口汚く暴露する必要はまったくないし、言いたくないなら言わないのもまた美学。


でも、自分の気持ちだけはゴマかさないで欲しい!


男子の身勝手に振り回されてヘトヘトに疲れて別れを選んだ時、女友だちに「もっと後悔してもいいし、憎んでいいよ」って言われて泣きそうになったことがある。「いい恋愛だった」と口では言ってみたものの、本当は思い切り泣きたかったし、憎みかったんだと思う。


大人の女だって、泣いていいし、憎んでいい。憎むことはいけないことではないし、傷つくことは弱いことでもない。本音を忘れようとしたり、隠そうとすることのほうがよほど不自然だ。臭いものにフタをして自分の感情から逃げるクセをつけると、絶対にツケがまわってくる。自分が自分の腐臭に耐えきれなくなるから。


湧き出して来る、複雑な感情にフタをしないこと。そのドロドロをちゃんと見ておくこと。失恋に限らず、心の傷は自覚することで8割は癒えると心理学的にもいうけれど、本当にその通り。友だちに話せない人は紙に書いてみるといいと思う。ツライけど、ココから逃げないことで必ず視界が開けるから。


ただし、ココでは終れないし、終わったら単なるグチ女。


■STEP2:自己分析して、笑いのめす


底が尽きるまで感情を吐き出していると、ふと客観的に冷静になれる瞬間が訪れる。すると視野がふっと開けて、いろんなことがクリアに見えて来る。その恋愛がうまくいかなかったさまざまな理由が……。それは運命の皮肉であったり、自分の至らなさであったりする。どんなにダメ男であろうとも、失恋の非は彼だけにあるわけじゃない。必ず自分にもある。それを上っ面ではなく、心の底から認められるようにもなる。終わった恋愛を通じて、自分について深く分析できるようになる。ここまでくると、かなりスッキリして気持ちいいけど……。


ここからは個人的な趣味だけど、私は終った恋を分析しつくした後に“笑い”に変換しちゃう。


「彼に夜中に電話かけて、ワンギリされた自分」→少女マンガのヒロイン気取りが、ホラーマンガになってるわ!(笑)


「彼の見た目のカッコよさだけに惑わされていた自分」→もう30代なのに、高校時代と何ら変わりないなぁ(笑)


ちょっと自虐的な笑いだけど、自分も相手も含めて笑っちゃう。というか、笑える!


恋愛って非日常の感情だからこそ、平静に戻った時に笑えてしまう。「何であんなに衝動的になったんだろう」とか、「あの男子って冷静に見ると……」なんて、意外な自分や悲しい事実を冷静に見つめているうちに、あんなに深刻なことも大きな目で見れば、笑いや味わい深い出来事に変わっていく。


もちろん、ココまでたどりつくのは簡単じゃない。笑いながらも、まだムカついてたり、泣いちゃったりもすることもあるかもしれない。でも、混沌とした感情にまみれながら、少しずつ、でも確かに癒されいく……。


■STEP3: 自分を可愛がる“時間”を過ごす


最後に、この失恋の治療法は荒療治だからこそ、アメも十分に用意しておきたい。STEP1と2を行う以外は、徹底的に自分を甘やかしてしまっていいと思う。美味しいものを食べて、好きな友だちと飲みに行って、欲しいものを買い、眠りたいだけ眠る。許されるなら、会社を休んでしまってもいい(失恋で会社を休むなんて……大人げないこと言いっこなし!)。五感を満足させ、自分を可愛がってる“時間”を過ごすうちに、きっと恋の痛手は次の恋どころか、人生そのものの糧になるはず。

全力で恋愛できる大人で居続けるために、痛くても、それはきっと必要なプロセスだと思う。


…なんか、嫌だ。