悪食 80点
今年 7本目
監督 スティーブン・クォーレ
主演 サリバン・ステイプルトン
チャーリー・ビューリー
シルビア・フークス
J・K・シモンズ
ネイビーシールズ沢山作られてますよね。さて今回は?
鑑賞結果、どんな戦争ものかと思いきや、意外と楽しめるおバカなアメリカ軍人映画。
良いですよ。
ここからはネタバレ満載ですのでご注意を‼️
第二次世界大戦中、ナチスドイツはフランスから奪い取った金塊をボスニア・ヘルツェゴビナの小さな村に隠した。
村は連合軍によりナチスドイツごとダムを破壊して湖の底へと沈んでいった。
そして1995年、サラエボで極秘任務を行うネイビーシールズ。
作戦は成功するも隠密行動のはずが派手な戦闘を繰り広げた為、処分が決まるまで待機となった。
この隠密行動が基本のネイビーシールズが作戦変更を余儀なくされると戦車を盗んでサラエボ市内を走り回るとかもうやりたい放題。
無茶苦茶と言っていいほど。
しかし、窮地を脱する手段はネイビーシールズらしい戦車ごと川に飛び込んで水中を逃げるという思いつきにしてはなかなかいい作戦。
こんな冒頭の掴み的ストーリーは面白いです。
しかもそこでの因縁も絡んでくるんですから話に深みがあります。
また上官にJ・K・シモンズが扮しているものですから鬼上官でありながらも、話の解らない堅物でないところがまたアメリカっぽくて良いですねぇ。
チームの1人はサラエボで付き合っていたウェートレスから頼みごとをされます。
湖の底にナチスドイツが隠した金塊があると。
それを引き上げて欲しいと。
価値は3億ドル。報酬は半分。残りの半分はサラエボ復興の為に使うと。
ネイビーシールズのメンバーは軍には秘密裏に金塊引き揚げ作戦を計画する。
このネイビーシールズチームのおバカなところはキャリアを台無しにするのを解っていながら、取り分に目が眩んだり大義名分を勝手に作ったりと理由付けをしてノリノリになっていくところ。
このあたりはお調子者のアメリカ人っぽくて観ていて楽しいです。
それに手を貸す連中も一癖も二癖もある軍人でいかにもアメリカ人っていう感じです。
作戦を入念に練っていたが、司令部からの急な帰国命令が出て、作戦中止を余儀なくされた。
しかし5日かかる引き揚げ作業を何と1日で出来る方法を思いついたから、さあ大変。
いきなり作戦開始という行き当たりばったり感。
そうして金塊が眠る湖底の金庫を破るも中には3億ドルの金塊は無かった。
諦め掛けていたが、違和感のある壁を発見し、そこを破壊すると、何と中には3億ドルの金塊が。
チームは予定通り引き揚げ作業を続行した。
一方、敵国側も黙ってはいなかった。ネイビーシールズを執拗に追っていた。
手掛かりを見つけ、彼等が湖にいることを知ると攻撃を仕掛けて来た。
絶体絶命の状況にあったが、そこに回収用の攻撃貨物ヘリが到着し、敵を撃破し無事金塊も引き揚げた。
基地に戻るとまたしても上官の怒りが爆発。
勝手に軍の機材を使用し、民間人まで巻き込んでの金塊引き揚げ作戦は、上官への報告も無し。
チームは軍事裁判か。
ところがJ・K・シモンズ扮する上官はまたあり得ない解決法を取る。
引き揚げた金塊の半分をフランスに返還。フランスには引き揚げた全ての金塊を返還すると伝えて。
民間人のウェートレスは軍に協力する特殊工作員としてフランスから表彰を受ける。
ではあとの半分は?チームに僅かながらの報奨金を与えて、残りを全てウェートレスに渡し、サラエボの復興資金にするように手はずを整えたのだった。
エンド。
滅茶苦茶だけど、映画の終わり方としてはなかなか味のある終わり方。
やっぱりアメリカの軍人さんはみんな頭のネジがやっぱりどこか飛んでいるような。
そんな人間味のあるルール逸脱感が素敵です。
得てして、ネイビーシールズものは特殊部隊だからかなり洗練されていて上官の命令絶対で、戦争の悲惨さを描くようなシリアスものが多かったが、こんなぶっ飛んだネイビーシールズものがあっても良いなあと思えるほど楽しんで観てられました。
戦争の悲惨さや悲しさばかりを描くシリアスなのも良いですが、たまにはこんな痛快活劇戦争物も悪くないです。