悪食 75点
今年 6本目
監督 ウォルター・ヒル
主演 ミシェル・ロドリゲス
シガニー・ウィーバー
男が女に性転換された⁉️そいつは凄腕の殺し屋⁉️
バカバカしくていいですねぇ(^O^)
鑑賞結果、原題は「REVENGER」こちらの方が分かりやすいです。
「レディ・ガイ」は洒落てるつもりなんでしょう。
最高の復讐は人間の尊厳を奪うこと。
好きです。
ここからはネタバレ満載でいきますからご注意を‼️
殺し屋として多くを葬り去って来たフランク・キッチン。
仕事を依頼して来たマフィアのボスに裏切られ、捕まってしまう。
気がつくと彼は手術をされていた。
鏡を見て呆然とする。
性転換手術を施され、女になっていたのだ。
フランク(ミシェル・ロドリゲス)は、どうしてこうなったのかを調べて行く。
先ずは自分を罠にかけて捉えたマフィアのボスの手下を1人づつ始末していき、マフィアのボスに何故罠にかけたのかを聞き出す。
整形外科の女医が実験材料としてフランクを指名したのだと。
マフィアのボスもフランクに従兄弟を殺され、恨みがあったからその依頼を受けたと。
フランクは、女医を調べ始める。
この映画は殺し屋フランク(ミシェル・ロドリゲス)の目線での描き方と、整形外科の女医(シガニー・ウィーバー)の目線の二元で描かれている。
整形外科の女医(シガニー・ウィーバー)は、警察に捕まり精神鑑定を受けていた。
女医は殺し屋フランクのことを話していた。
何故、女医が捕まり精神鑑定を受けているのかというと、彼女の助手やボディガードが全員殺された上、女医も重傷を負って発見され、殺害容疑がかかっていたからだった。
女医は、フランクの仕業だと主張するが、状況証拠や物的証拠ではフランクの存在は認められず、女医の狂言だと思われていた。
フランク(ミシェル・ロドリゲス)は、女医(シガニー・ウィーバー)の居所を突きとめ、乗り込むも返り討ちにあい捕まってしまう。
しかし、敵の隙を突いて助手とボディガードを片付け、女医に迫る。
何故、自分が狙われたのかを聞くために。
理由は、女医の弟を殺していたからだった。
殺されて当然のワルの弟だったが、女医にとってはたった1人の弟だった。
その弟の仇を取るために女医は復讐を誓う。
その復讐方法は。
女医の技術も生かせてなお、フランクに絶望を味あわせる方法。
男臭く生きてきたフランクを女にする。
それはフランクにとっては男の尊厳を奪うこと。
それは最高の復讐。
復讐は成功した。
フランクは男の尊厳を奪われた。
しかし今度はフランクが復讐する番だった。
女医の助手もボディガードも殺した後、その痕跡を全て消し去り、疑惑が女医に向かうようにしたのである。
女医は助かり、警察に保護されるも話すことが荒唐無稽な殺し屋の復讐。
警察が信じるはずもなく、犯罪歴のあった助手の暴挙であり、彼を愛していた女医が彼を庇って作り話をしていると思われたのである。
フランク(ミシェル・ロドリゲス)の復讐は見事に成功し、女医は精神鑑定では異常とされ、病院送りになった。
女医が病院でバスタブに浸かっています。
ふと自分の手を見るとそこには無残に切り落とされた指の無い手が。
フランクは、女医の尊厳も奪い取っていた。
女医にとって手術技術と研究を達成する手は彼女の根幹でありプライドの象徴であった。
その手の指を奪い取るということは女医の尊厳を奪い取るということにほかならない。
エンド。
復讐というものは、どの様に行えば相手に大きなダメージを与えられるのか?
命を奪うこと。愛する者を奪うこと。人生を破滅させること。
様々な復讐劇があった。
しかし、今回のこの復讐劇は今までどの復讐劇よりも相手の心を崩壊させる素晴らしい復讐だ。
相手の周りの状況を変えるわけではなく、尊厳というものを奪う。
これこそ何かを利用するのではなく、その相手に対してこれ以上はないくらいのダメージを与えるもの。
これは素晴らしいテーマでした。
今まで考え付かなかったので衝撃でした。
映画自体の面白さで言うとまあまあです。
特に最初に出てくる男のフランクはミシェル・ロドリゲスが特殊メイクしているものでしょう。
それが見えてしまうのがちょいと残念。
話を二元的に見せる手法は悪食は好きですが、解りにくいと言う友人もいました。
しかし、ラストカットで見せるフランクがやり返した尊厳を奪う復讐。
最高です‼️