なるほど、直木賞受賞作!ずっとお名前だけは存じていて、いつか読んでみようと気になっていた作家さん。もちろん有名で、根強いファンがいらっしゃるのだろうと思っていた。今回(第157回)の直木賞発表で、佐藤正午氏がまだ受賞していなかったのと同時に版元である岩波書店までもが初受賞であると報じられ話題になった。岩波書店は文芸書をほとんど出していないので、芥川賞もそうだが受賞していなくても驚くような話ではない。生まれ変わりとか前世とかに興味はなかったが、これもいい機会(巡り合わせ?)だと読んでみることにした。よく書けている、などと私ごときが言ったら怒られるだろうが、一気に読めてしまった。あっちこっちに話が飛ぶが、分かりにくいとかイライラするとかなく、この物語世界に惹き込まれていく。巧い。終わりかたも秀逸。意外性がありながら意外すぎない。読み終えて数日経つが、まだ余韻に浸っている。他の作品も読んでみたい。