戯曲でも小説でもないので、退屈してしまうだろうかと少し不安もあったがチェーホフの魅力的な人柄が滲み出て興味深い。そういえば数年前に、岩波新書「チェーホフ」を読んでいたんだった。
SNSやblog、Skype全盛の現代人が読むと理解し難い世界かもしれない。それらのない時代だからこそ、今読める文学なのかもしれない。しかし、この時代にそれらが二人の世界にあったならと思わせるものがある。
当たり前かもしれないが、当て書きのようなことをしている。驚くべきことに翻訳がオリガの存命中に(多分)行われている。
作中で、ゴーリキーを誉め称え「どん底」を絶賛しているので、ついでに読んでしまった。主人公もこれといった起承転結もないのに、確かに面白い。
こういった作品群を網羅している安心感が、岩波文庫の最大の魅力と考える。