こんな書き込みを見たことがある。
松田聖子の一番売れた曲って....「あなたに逢いたくて」 だって
「赤いスイートピー」....じゃないんだ…
小泉今日子の一番売れた曲って....「あなたに会えてよかった」 だって
「なんてったってアイドル」....じゃないんだ…
中森明菜の一番売れた曲って....「セカンド・ラブ」 だって
「DESIRE」....じゃないんだ…
たしかに世間一般の印象ってこんな感じなのかもしれない。
例えが古くて申し訳ないけど、西城秀樹さんの「ギャランドゥ」や郷ひろみさんの「2億4千万の瞳」、それぞれの代表曲として取り上げられることが多いが、実はどちらもそんなに大ヒットしているわけではない。
明菜で言えば、「スローモーション」は、最高位30位、売り上げ枚数17.4万枚と大ヒットとは言えないのに知名度がある気がするし、逆に「Dear Friend」は最高位1位(年間6位)、売り上げ枚数54.8万枚と大ヒットしてるわりには知名度が低い気がする。
こんな風に記録と記憶って必ずしも一致するものではないんだよねー。
これは他の事でもそうで、視聴率の良いドラマが後々まで記憶に残るとは限らないし、スポーツでも、記録は残していないのに印象に残っている選手がいる。
記録は残っていくけれど、今の音楽業界が特典付きCDによってそれを塗り替えられてしまったように、時代によって基準が違うので比較は難しい。
記憶は曖昧なものではあるけれど、動画で残るようになって、後追い世代にもそのままを伝えることが出来るようになった。
その記憶の部分が、「あの頃、こんな曲が流行ってたね」とか「あのドラマ面白かったね」と皆で共有するものより、個人個人のなかでのものに移行している。
嗜好が分散して皆が知っているヒット曲は出ないしドラマの視聴率も低くなった今、当然のことでもある。
それを少し寂しいなと感じたりもするけど、若い人にとってはそれが普通の事で、「なんで共有する必要があるの?」だろうし、時代の流れというものはこういうものなんだなということを実感する。
でも私はやっぱり、今も昔の話で盛り上がれる世代で良かったな……と思う。