A Column from New York Times 〜 アルツハイマー病を発症した画家の絵 | blog?

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vol.6




人のブログを読んでたら、ちょっと古いニューヨークタイムズのコラムにたどり着いたんで読んでみました。


内容は、アルツハイマー病にかかってしまったある画家の方が、
自分の認知症がどういう事なのかを理解しようと自画像を描き始めたと。
そして、その自画像集がニューヨーク医学会で展示(この記事掲載当時)されていますと。

とても興味ある話しなんですけども、読んでるとなんか不思議な気持ちになりました。

切ないんですが、この記事の中で彼が病気について理解していく様子が述べられていて、
画家の妻も主治医も、彼が自分自信を思うように描けなくなって来ている事に気づくも
それをどのように修復していいのか解らないまま病気の進行を感じ、
その自分のどうにも出来ない心の葛藤が絵に現れていったのではないかと。


一方で、脳とその創造性を研究している学者の方は、
脳に障害が出る病気を持つ方でも、その創造性はパワフルに成り得ると述べています。
この学者の方は、この画家の絵をこのように評価しています。
絵は、曖昧さが出て来てアブストラクトな物に変わっていくも、
シュールさが増していってるように思え、
作品も、時にはカラフルに、時には繊細な色が使われていっていると。



これがその自画像なんですが、病気の進行に合わせた順で並べてあります。


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この記事が新聞に掲載された(Oct. 2006)この当時には、
もうこの画家の方はすでに絵を描く事をおやめになり、施設に移られたそうです。



絵を見ているだけだと客観的な感想になってしまうんですが、
この記事に書かれているような内容を読むと
認知障害のある方が「理解」しようと努力していった事が
なんとも言いがたい話しだなと思いました。
学習能力や記憶力といった、物事を理解する上で根本的に必要な部分に障害が出て来る事を
画風の変化という、別の形で「視認」しようという行動は凄いんじゃないかと思います。
もちろん、彼にこの変わって行った絵がどのように見えたいたのかは想像にすぎないんですが。



注:並べた絵の時系列に間違いがあったらすみません。
英語なんですけども、新聞のリンクがあるのでよければ是非。