(ネタバレあり)
ドラマは西暦986年から987年に入っていきます。
歴史的な出来事はありません。

まひろの気持ちとは裏腹に、道長と倫子の結婚話というか、

この頃の言い方では道長の婿入り話といった方が正しいが、

それが進むことになる。

宣孝(佐々木蔵之介)はまひろに実資(秋山竜次)との縁談を持ってきますが、

実資が赤痢に感染したため、あえなくお流れ。
実資の正妻は986年に亡くなっているので辻褄は合います。
実資が書いた『小右記』には987年に赤痢を病んだと記録もあります。


詮子は道長と倫子の結婚話を知りながら、道長に源明子(瀧内公美)と結婚させようとします。
のちの第一夫人と第二夫人の登場です。

倫子との間では二男四女、明子との間では四男二女が産まれています。
ただ道長の日記によるとほとんど土御門邸(倫子の家)で暮らしていたようです。


ドラマでは猫がたびたび出てきます。
倫子も猫を抱いていました。、

この頃の平安貴族の間ではペットブームで猫が飼われていました。

この頃は猫は紐などに繋がれて逃げ出さないようにして飼っていたようです。

これは『源氏物語』にも書かれていますし、『更級日記』などにも同様な記述があります。
逆に犬はリードなどつけずに放し飼いだったそうです。


年表(史実)
 962年  藤原詮子(道長の姉:吉田洋)生まれる
 964年  源倫子生まれる
 965年  源明子生まれる
 966年  藤原道長生まれる,清少納言もこの頃に生まれる
 968年  花山天皇生まれる
 969年  円融天皇即位
 970年頃 紫式部(まひろ)生まれる 記録では姉がいた。
     (ドラマの設定は970年頃の生まれだが、史実は不明)
 974年  惟規(まひろ弟)生まれる
 977年 このドラマの始まり(初回)
 978年  詮子(あきこ)入内
 979年  藤原兼家右大臣になる
 980年  後の一条天皇生まれる(母詮子)
 984年  円融天皇退位、花山天皇即位
     藤原為時(まひろ父)式部丞・六位蔵人に任じられる
 985年  忯子亡くなる。享年17
 986年  花山天皇退位(寛和の変)、一条天皇即位(母詮子)
 987年  道長と倫子結婚(正室)二男四女
 988年  道長と明子結婚(第二夫人)四男二女

 

「光る君へ」の時代を考察する(第十一回)