その中で、妊娠、出産、育児をする時期に業務内容の変更、異動、キャリアへの足踏み...
場合によっては、退職へ追い込まれてしまう方もいらっしゃると思います。
私も資格試験を足踏みしている1人です。
でも、私自身は長男妊娠まで、仕事中心の生活を長らく過ごしてきて、自分の中で、家庭や育児中心の生活にシフトチェンジすることには抵抗はありませんでした。
どこか『仕方ないこと』という諦めの気持ちもあるかもしれません。
でも、子供との時間に何よりも幸せを感じているので、この選択で納得をしています。
以前、何気なく観ていたテレビ番組で女性の社会進出、キャリアについての特集をしていました。
ある分野で成功を納めた女性。
流行りの服をビシッときめて自信に満ち溢れた方。
確かお子様が2人いらっしゃって30台後半から40台前半位だったと思います。
その方が自信満々に得意気に語っていた
『女性が社会で成功する為に必要なこと、秘訣』
に、呆気にとられてしまったのです。
自分は何事も計画をしっかり立てて効率的に行っている。
保育園に預ける月齢、会社の繁忙期を考えより仕事に影響が出ず、休む期間を短くすませられるかを考え、何月に出産するのがいいのか、
そしてその為には何月に妊娠するのがいいのか、すべて計画的に行った。
だから第一子も第二子も◯ヶ月しか休まずにすんだ。
そのことがキャリアに傷をつけずにすんだ大きな要因だ。
妊娠、出産も計画的に女性は行うべきだ。
・・・えっ?
何を言っているの?
これ、テレビで特集で流す事柄?
厚顔無恥ってこういうことを言うんだろうなって...
あまりに無知で世間知らずな発言を自信満々に語っているその方がむしろ哀れに感じました。
確かにできやすい方もいらっしゃるでしょう。
あまりに無計画な方も中にはいらっしゃるでしょう。
でも、できやすい方でも何月に妊娠する!と思って行動に移しても、本当に妊娠できる方は極々僅かなはずです。
不妊で悩まれている方も大勢いらっしゃいます。
誰だって保育園に預ける為に何月に妊娠できたら理想というのは頭をかすめると思いますが、そんな思い通りに妊娠なんてできないものです。
自分がいかに恵まれた体質?だったのか
妊娠中に何もトラブルなく出産ギリギリまで働けることがどんなに有難いことなのか、
この女性は知らないのです。
世の中の女性が無計画に妊娠出産をして、キャリアを足踏みしていたり、保育園問題にぶち当たっているとでも思っているのでしょうか?
こんな内容、テレビで放送しないで頂きたいと思ってしまいました。
若い女性や学生にそんな風に計画的に妊娠出産できると勘違いさせないでほしい。
キャリアや社会進出の妨げになっている要因はそんなことではないのです。
そして、番組を作られた方はおかしな発言だと気付いていないのでしょうか?
誰かこの女性に教えてあげて
恥をかくだけです。
こういう無知な方や考えの方がマタハラを引き起こすのではないかな?と思います。
後輩に
『何でこんな忙しい時期に妊娠したの。計画的に妊娠出産しないと』
と言いかねない口振りでした。
この方に言いたい。
女性が妊娠出産育児で社会進出の妨げにならないようにする為に必要なことは
どんな時期に妊娠出産をしても社会復帰しやすい国、会社、社会にしていくことです。
せっかく育児休暇があっても、保育園に0歳児でないと入れられないからと早々に育児休暇を切り上げなければならない、仕事復帰したいのに保育園に入れないそんな国。
妊娠中の体調不良に嫌な顔をする会社。
育児は女性が、母親がするものだと決めつける夫?や家族。
そんな環境や考えを変えていくことが必要なのだと思います。
色んな方が確かにいらっしゃいますが、働く子育て中の多くの女性は必死に両立する為に頑張っていると思います。
同じ立場にならなければ、分からない現実も確かにあります。
独身の方や、子供がいらっしゃらいない方にとって、
『子供の体調が悪くて』と、休んだり早退する子供をもつ方のしわ寄せを引き受けることは納得がいかない部分もあるかもしれません。
それを当然と思っての行動でしたら、批判があっても仕方ない部分もあると思います。
でも、多くの働く女性は子供の体調にヒヤヒヤし、欠勤や早退をどんな気持ちで伝えに言っているのか...
少なからず、自分自身も子供の時代があったのです。
人の気持ちや考え方を変えることは容易なことではないから
だからこそ、制度をしっかりと整えて頂きたいです。