《時祷書零葉》写本ーいとも優雅なる中世の小宇宙 第5回 @東京国立西洋美術館 内藤コレクション | akki-artのブログ

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先日、東京上野の国立西洋美術館で開催中の

 

 

内藤コレクション 写本 ーいとも優雅なる中世の小宇宙 展

 

 

 

 

へ行ってきました

 

 

 

 

◾️会場エントランスの看板

 

 

 

 

 

印刷技術がなかった中世ヨーロッパ

 

 

動物の皮を舐めして作った紙に、文字が書かれ、絵が描かれた写本はとても貴重で、贅沢なものでした

 

 

そんな貴重品の零葉を集めていたのが、筑波大学・茨城医療福祉大学の名誉教授の内藤裕史氏

および長沼昭夫氏

 

 

これらの作品は、2015年に国立西洋美術館へ寄贈されました

 

 

 

 

 

この特別展はその内藤コレクションをはじめとして、他の大学の図書室等からお借りした若干の作品を加えて、約150点の作品が紹介されています

 

 

 

作品の時代的には13世紀から16世紀

 

 

作られた地域もイングランド、フランス、ネーデルランド、ドイツ、イタリア、イベリア半島など多岐にわたります

 

 

今回はその第5回

 

 

 

取り上げる作品は

 

 

●ジャン・コロンブ(彩飾)

《時祷書零葉》フランス・ブルージュ

1450年頃

 

 

場面はイエス・キリストが馬屋で生まれたところ

 

 

15世紀を代表する写本画家、ジャン・コロンブの工房で作られたものらしいです

 

 

一番下のところに天使たちが巻紙を支えていて

 

 

その巻紙には、聖母の聖務日課の一時課の冒頭の言葉が書いてあるそうですが、、

 

 

ラテン語なのでね、、、

 

 

 

またイエスが生まれた馬屋は、柱が何本も描かれていて、奥行きが強調されています

 

 

 

 

 

 

▼部分

 

 

生まれたばかりのイエスを

 

 

聖母マリアとヨセフが見守っているところ

 

 

天から光がイエスに降り注いている描写がありますね

 

 

 

▼部分

 

 

聖母マリアとイエスの描写

 

 

マリアが手を合わせてイエスに向かって祈っています

 

 

牛とロバも傍にいて、イエスを見守っています

 

 

 

 

 

 

▼部分

 

 

父のヨセフがイエスに向かって祈っているところ

 

 

そして窓の向こうには、とても微妙に描かれた、美しい風景が広がっています

 

 

本当に小さなスペースに、超絶な技法ですね

 

 

 

▼部分

 

 

イエスの描写

 

 

顔が赤ちゃんではなく、どことなく大人の顔と感じてしまいます

 

 

 

なにしろ、神さまなのですからって

 

 

◾️内藤コレクションの今までの記事

 

▼第1回
 

 

 

 

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▼第4回

 

 

 

 

▼第6回