今日の1枚のアート(←勝手に名付けた)
この作品は、
昨年の春、東京竹橋の近代美術館での特別展
「重要文化財の秘密」展で撮影したものです
●高橋由一 重要文化財 《鮭》 1877年(明治10年)頃 東京藝術大学蔵
▼少し拡大して
この絵は、明治初期の洋画家
高橋由一の代表作
また明治初期の日本洋画の名作です
ただの塩鮭が、吊るされている所を描いているという
革新的なモチーフの絵
そして、写実的な描写は、「これが洋画というもの」と宣言しているようです
▪️高橋由一(1826ー1894)とは
江戸時代の化政文化の頃、1826年(文政11年)に佐野藩の江戸藩邸に生まれます
初めは狩野派を学んでいましたが、西洋の石版画を見て、衝撃を受け、西洋画を学ぶことにしたらしいです
とは言っても、誰からも学ぶことができませんでしたが、横浜に住むイギリス人の挿絵画家、ワーグマンに教えを受けて油絵を学ぶことに
その後「近代日本洋画の父」とまで呼ばれる作家となるのですが
明治の洋画家、黒田清輝が、
ヨーロッパから帰国して、重要文化財の《舞妓》などを発表し
東京美術学校の教授となる前の年、
1894年に亡くなります
なんか象徴的な人生ですね
▼部分
切り取った後の、赤い鮭の肉の色が迫真性を高めています
ただの鮭の絵
でもそれを発表するのは
とても革新的なことだったのでしょうね
一度本物を見ているといいですよ
教科書で見た絵ですので
これかって、ジーンときますよ