今日の1枚のアート(←勝手に名付けた)
●加山又造(1927ー2004) 《春秋波濤》1966年
加山又造さんの代表作の一つですよね
先日まで、東京竹橋の東京国立近代美術館の常設展、MOMATコレクションに展示されていました
▪️加山又造さんとは
20世紀を代表する日本画家のお一人
1927(昭和2)年、京都市に生まれました。
お父様が西陣織の図案師、おじいさまが京都の円山・四条派の画家だったそうです
そんな環境で育った作家はl、1944年に東京美術学校(現在の東京藝術大学)日本画科に進学
翌年の1945年には学徒動員をも受けます
終戦後にお父様が病死、働きながら苦労されて大学を卒業されたそうです
卒業後山本丘人氏に師事、新しい日本画に挑まれ、創画会でご活躍されました
西洋やその他の色々な技法もとりいれ、現代の琳派とも言われていたアーティストさんです
多摩美術大学や東京藝術大学の教授なども務められ、後進の教育にも務められた方です
▼部分 桜咲く山
▼部分
画面の中央にある桜の山
桜の花びらがたくさん散りばめられていますね
▼部分 紅葉で赤く染まる山
画面一番手前にある赤く染まる紅葉の山の姿
燃えるような赤い色で抽象的に表現
▼部分 渦巻く波
山と同じように大きい波
鮮やかに波打つ曲線が美しいですね
▼部分
黄色く描かれた松の木々と
まわるい大きな月
松林の山も月もあります
黄色い色が効いていますね
どのモチーフも大胆で鮮やかに描かれています
色々な要素が一つの屏風に閉じ込められている作品
春の桜、秋の紅葉、海の波に、松林に夜の月
やまと絵、そしてその抽象的なところは琳派っぽいですよね
山の形や、細部のところなど
最近国宝に指定された
大阪の金剛寺所蔵の《日月山水図屏風》を思い出しました
この作品大好きなのですね
よく近美の常設展に飾ってありますので、調べてから行かれるといいと思います
まあ、加山さんの作品は見られなくても、ここの常設展は感度抜群の展示だったり、傑作が何気なく置いてあるのでいつ行っても楽しめますので、特別展だけ見て帰るのは勿体無い場所です
外国の観光客の方も多い美術館です
▪️参考記事
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