モネの《雪のアルジャントゥイユ》
今日の1枚のアート。(←勝手に名付けた)
↓ クロード・モネ(1840ー1925)の30代の作品。
●クロード・モネ《雪のアルジャントゥイユ》1875年
この絵は、東京国立西洋美術館蔵。常設展によく掛かっている作品。
1871年から1878年の間、モネは家族と一緒にパリ郊外のアルジャントゥイユという街に住澄んでいました。その街の雪景色を描いた作品です。
1874年に開催された、第1回印象派展に、《印象、日の出》を展示。そのタイトルから印象派という名前が生まれたという、印象派のきっかけを作ったモネ。
第2回の印象派展が1876年なので、その中間の年の作品です。
この地はパリから北西方向に約10キロ、セーヌ河沿いにある街で、ボート遊びをする場所として有名だったそうです。
モネもボートをモチーフとした《アルジャントゥイユのボートレース》パリ・オルセー美術館蔵などの作品を残しています。
この1974年から75年の冬、ここは雪に覆われ、モネはいくつかの雪の作品を残しています。
パリのマルモッタン美術館やボストン美術館などにもこの冬の雪の絵もあるらしいのですが(実物を見たことないので詳しくは語れませんが、、、)
ここ東京の国立西洋美術館にもモネの雪の絵が1点あります。
▼部分
街の鉄道の駅前を通るサン・ドニ通りを描いた作品らしいです。
積もった雪道を踏みしめた足跡の描写から、歩きにくい雪道の感じが伝わってきますね。
また濃い色で輪郭だけ描かれている人物像などから、肌を刺すような冷たさが感じられます。
構図的には、雪の上に曲がって続いている足跡をたどるように、人物が描かれています。
それが自然と、視線を画面の奥へと向かわせます。
一番奥には樹木と、かすかに見える人の姿。
それらが遠くまで見通せる澄んだ空気を表しているみたい。
はるか遠くまで見通せるその絵の描写が、雪の日の、あの澄み切った清らかな空気感を表しているようです。
ふと、車にチェーンを巻いたり、自販機で買った缶コーヒーを手て包んだ暖かさなど、寒い雪の日のいろいろなことを思い出しました。
昨日から今日の未明にかけて、首都圏は大雪に。
ここでモネの雪の絵を紹介しておけば、この日に通常1時間ちょっとで会社から家まで帰れるところを、3時間近くかかったことも覚えておけるでしょうね。
忘れてしまいたい人もいるかもしれませんが、、、
そうそう、駅から家までの道は本当に滑りそうでした。この絵のように。