作者不詳 《武蔵野図屏風》江戸時代、17世紀 六曲一双
今日の一枚のアート(一枚じゃないけど)
東京国立博物館の平成館で、やまと絵展をやっているので、常設展でもやまと絵の伝統を継承するような絵画が並んでいました。はっきり言って名品ぞろいです。どれもやまと絵展に並んでいてもおかしくないです。
そんな中でも、心に残ったのが、この《武蔵野図屏風》。
この絵は10月9日まで本館2階の近世の屏風の部屋にありました。もう終わってしまいましたが。
前から素敵な屏風だと思っていたのですが、今回、やまと絵展に合わせて展示されていました。でもやまと絵の風景はありますが、それより琳派調でしょうか。
■作品紹介
●右隻(右側)
左には富士山が描かれているので、こちらの遠景の山は筑波山か、赤城山とか妙義山とかでしょうか。
●左隻(左側)
こちらには、はっきりと雪の被った富士山が描かれています。
武蔵野の自然を琳派のように描いた作品。
作者不詳なのですが、、、誰が描いたのでしょうね。調べたらわかりそうですが、、、難しいのでしょうね。
▼部分 右隻
▼部分 左隻
ススキの生い茂った武蔵野の風景。
ススキの中にさく白い花もとても印象的です。
▼部分
▼部分
写真だと、よく伝えられないのですが、、、
ススキの線がとても綺麗です。
その形と上に描いてある山々の形がマッチして、優しい感情を表していますね。
武蔵野とは、武蔵国(いまの埼玉県、東京都、神奈川県の一部)の埼玉県の南西部から東京都にかけて広がる台地のこと。
万葉の昔から、和歌に歌われていたところで、この作品は、現実にある風景ではなく、そのイメージを作品化したものでしょうね。
今回は、屏風の展示が折り曲げられて自立して展示されていましたが、今度は折り曲げてなく、本当に平面で見てみたいなって思いました。
でも一体、誰が描いたのでしょうね。とても気になりました。