パリ ポンピドゥセンター キュビズム展 美の革命
ピカソ、ブラックから、ドローネー、シャガールまで
を観にいってきました。
場所は上野の東京国立西洋美術館です。
会期は来年、2024年1月28日(日)までというロングランの展覧会です。
入場料金は当日券で大人2,200円とちょっと高めですが、、、、
見応えからいうと決して高くはない価格ですね。
なお、展覧会場はほとんどの作品が撮影可能でした。さすがポンピドゥセンター ですね。
この後、京都の京セラ美術館で2024年3月20日(水)から7月7日(日)まで巡回して開催されます。
■フライヤー
ピカソ 《女性の胸像》
▼裏面
ドローネー《パリ市》
▼もう一種類のフライヤー
ピカソ《輪を持つ少女》
フライヤーも2種類あったのですね。
パリのポンピドゥセンター と東京国立西洋美術館の共同企画。
約50年ぶりのキュビズム展です。
なんでも初来日の作品が約50点。全部で約140点に及ぶ大展覧会だそうです。
■入り口
■気になる作品
●パブロ・ピカソ《女性の胸像》1907年
フライヤーにも使用された作品。
●ジョルジュ・ブラック 《ギターを持つ女性》1913年
キュビズムといえば、ピカソとブラックですよね。
ちなみにこちらは女性。
●ジョルジュ・ブラック《ギターを持つ男性》1914年
こちらは男性。
●フェルナン・レジェ 《婚礼》1911−1912
淡いブルーと、何人もの人の顔。
結婚式の風景を抽象的に描いたものでしょうか?
とてもイメージにぴったりの作品ですね。
●フランティシェク・クプカ 《色彩の構成》1910−1911
この作品。
個人的にはチョーお気に入りです。
とっても新しい感じがしました。
●アメデオ・モディリアーニ《女性の頭部》1912
モディリアーニの彫刻も。
ブランクーシの彫刻もありましたね。
立体好きの私にはたまらないですね。
■僕的展覧会案内
キュビズムの源泉として、セザンヌの作品から展示が始まります。
ブラック。ピカソ。それからレジェ。グリス。
さらにドローネー、ブランクーシ、シャガール、モディリアーニ。
などなど。
最後の方にはコルビュジエがあるのが西美らしいですね。
とにかく、これでもかと作品が並びます。
国内からもいくつかの美術館から作品が届いて展示されていますが、ほとんどがポンピドゥセンター の所有の作品です。
「キュビズム展 美の革命」という展覧会タイトルですが、
僕たち21世紀の人間から見ると、キュビズムの作品は普通の絵や立体作品ですね。
この展覧会を見た後、西美の常設展へ行って、西洋美術の流れを見ると、このキュビズムの革命という意味が、ちょっと実感できるかもしれませんね。
■本当にすごいと思う作品
実は、アフリカのプリミティヴィズムな作品に心が奪われました。
個人的にはこの辺の展示が、僕的には一番の見どころではないかと思いました。
会場に入ってすぐのところにあります。
モディリアーニなどの洗練された美とは違いますが、その力強さはそれ以上だと思いましたね。我ながらなんて上から目線なのでしょう。
●《バンバラの小像(マリ)》1850ー1900年
この像の、文化的、歴史的なバックグラウンドは知らないとしても、こういった作品がキュビズムに影響を与えたそうです。
造形力は素晴らしいとおもいます。
●《コタ、マホングウェの儀式ブゥエテに用いる遺骨容器の守護像(ガボン)》1880ー1920年
このような、アフリカのプリミティブな作品を見られるのが、さすがフランスの文化の奥行きの深さだと思いますよね、植民地支配という負の部分もあるのかもしれませんが、、、
●《ヨンベあるいはウォヨの呪物(コンゴ民主共和国)》制作年不詳
金属片や釘が打ち込まれています。
呪いの人形ですね。
■参考記事
今年の2023年8月15日の記事です。
松濤美術館開催されていた人形の展覧会の記事です。
日本の中世の呪いの人形が展示されていました。
▼よかったら訪れて見てくだいさい。
キュビズムは現代の僕たちから見ると、普通の作品に思えます。
それに比べて、プリミティブなアフリカの作品の力強い造形に心をうばわれた展覧会でした。
さすが、フランスですね、アフリカの19世紀末から20世紀はじめの美術作品などはなかなか見られないので、とてもよかったです。
でも、アートは人の好みによりけり。
ピカソもシャガールもセザンヌも出ていますから、よかったら行ってみてください。
最後までおつきあいいただきありがとうございました。