ヨーロッパ中世、写本のリーフ 内藤コレクション @東京国立西洋美術館 常設展 | akki-artのブログ

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中世の写本のリーフを集めた、「内藤コレクション」を上野の東京国立西洋美術館で見てきました。

 

 

今日の一枚のアート。(一枚じゃないけれども、、、)

 

 

 

 

国立西洋美術館の常設展に、作品を変えつつ、いつも展示してある内調コレクション。

 

 

 

ヨーロッパの古い写本のリーフの取集をした、筑波大学・茨城県立医療大学名誉教授の内藤裕史氏の寄贈によるものです。

 

 

 

■作品紹介

 

 

●ウェールズのヨハンネス著 《『説教教授書』零葉》

アラゴン王国、カタルーニャ(バルセロナ?)

1400年頃

 

 

 

 

 

▼部分

 

 

 

植物の蔦の線の美しさ。

 

部分図の中のイニシャルの内部のデザインと蔦の描きかたに関連性がありますね。

 

 

 

 

 

 

●《聖務日課聖歌集(?)零葉》

カスティーニャ王国

 

 

 

1日に8回ある聖務時の聖歌の歌集。

 

五線紙に音符みたいなものが描かれています。

 

 

 

▼部分

 

 

 

 

 

▼部分

 

 

作品の中央部分。

 

楽譜の分かれ目がわかりやすいように中央に綺麗な金(?)を使って描かれた線があります。

 

 

 

 

 

 

●《朗読集零葉》

カスティーニャ王国

1500年頃

 

 

 

 

 

 

▼部分

 

 

部分図の一番下の顔が人で体が鳥の怪物は、伝説上の怪物ハルピュイアに想を得たものということです。

 

 

 

 

今回の展示は、同時開催の特別展「スペインのイメージ 版画を通じて写し伝わるすがた」にちなんで、スペイン関連の作品でした。

 

 

 

リーフの周りに絵がかれている、植物や動物なども素晴らしいのですが、それと同様に書かれている文字の美しさも忘れてはいけないと思うのですね。

 

 

 

●ウェールズのヨハンネス著 《『説教教授書』零葉》

部分

 

 

 

 

一番最初に紹介した作品の一部分。

 

植物の蔦の美しさもありますが、文字も赤色も使ったりして、長い時のせいかもしれませんが、文字もかすれてしまっています。しかし時間を経たものだけがもつ美しさがあると思います。

 

 

 

 

細密な絵柄のところと、美しい文字。その当時の宗教の力って大きかったのですね。

 

 

 

最後までおつきあいいただき、ありがとうございます。

 

 

 

 

 

参考 作品解説パネル