池田蕉園(1886ー1917)《さつき》と《かえり路》
今日の1枚のアート(1枚じゃないけど、、、)
東京・竹橋の国立近代美術館の常設展で展示中。
●《さつき》 明治末〜大正初
▼部分
後ろに飾ってあるのは、端午の節句のくす玉だそうです。
作品名も、キャプションの日本語標記だと「さつき」ですが、英語標記だと「May」になっているので、「さつき」とは「5月」のことですね。
池田蕉園は「東の蕉園、西の松園(上村松園)」と言われた、当時の人気女性画家です。
松園の作品に比べ、池田蕉園の描く女性像は甘くて、どこか切ない感じがします。
それでしょうか、男性より女性に人気があったそうです。
わかりますね。
●《かえり路》1915 大正4年
花見からの帰り道の情景。
実は、もともとこの作品は、左側に2面ほどの画面があって、どうゆうわけかわかりませんが、それが切り取られているようなのです。
真ん中にいる女性が振り返って見た先の、切り取られた画面には、若い男性の後ろ姿がありました。
周りの女性の仕草や、彼女の表情から、淡い女性の恋心が伺えますよね。
でもどうしてそこに、男性の後ろ姿があったかわかるのでしょう。
▼実は、元々の作品の資料があるからなのです。
こうして見ると、左側の2面を切り取ったのが何となくわかるような気がします。
この部屋には他にも
●伊東深水 《春》木版画
●山川秀峰 《「婦女四題」より 1 秋》 木版画
なんて素敵な女性たちがいっぱいです。
よかったら、サグラダ・ファミリア展だけでなく、こちらも。
最後まで読んでいただきありがとうございます。