映画『ノートルダム 炎の大聖堂』 監督 ジャン=ジャック・ルノー 2021年 フランス・イタリア
を観に、銀座のシネスイッチ銀座へ行きました。
この映画は2019年4月15日にパリのノートルダム大聖堂で起きた火災が舞台です。
ちょうど今度の土曜日で4年目になります。
■カタログ表紙
■ストーリー
パリのノートルダム寺院は、794年前に建造され、ゴシック建築の最高建造物の一つ。
今もパリのカトリックの司教座がおかれている、大聖堂であり、フランス宗教界の中心に位置します。
またナポレオンの戴冠式が行われたり、歴史上の舞台になってきたノートルダム寺院。
この作品は、ちょうど4年前の、2019年4月15日に、そこで起きた火災を鎮火し、ノートルダム寺院が保有する、貴重な文化財を火災から救い出す、消防士たちの話です。
監督はフランス最高の映画監督の一人ジャン=ジャック・アノー。おもな作品としてジェーン・マーチ主演『愛人・ラマン』1992年。ブラッド・ピット主演『セブン・イヤーズ・イン・チベット』1997年。ジュード・ロウ主演『スターリングラード』2001年。など。
映画はドキュメンタリーとして描かれていて、ノンフィクションのドラマです。
嘘だと思うが、全部本当の話だ。というような言葉で映画が始まります。
ある特定のヒーローを中心としてのストーリーではなく、消防士たちの多くに目が向けられている作品です。さらに迫真性を強めるため、あえて有名な俳優ではなく、知名度は低くても実力のある俳優がキャスティングされているとのこと。
倒壊の危険の中、消防士たちは古くからある建造物の構造などにも行く手を塞がれ、思うように消火が進みません。鉛などの金属が溶けて有毒ガスも発生する状態。
貴重な文化財の救出も。ある意味一番大きな仕事。聖遺物の「茨の王冠」は特別な場所に保管されています。一時は救い出されたとされましたが、それはダミーの作品。本物は教会の奥の特別mな部屋の、特別な金庫に保管されています。
迫り来る炎の中、そこに辿りつき、金庫を開けるのには、消防士だけでなく、教会の関係者たちの力も必要です。
また、ノートルダム寺院の数々の彫像や部屋の描写も見所の一つ。美術の宝庫としてのノートルダム寺院もきちんと描写されています。それからアベマリアの歌声も聴きどころ。
最終的に現場の意見が認められ、決死隊が組織されます。
大聖堂に集まった人々が歌うアベマリアが響く中、決死隊が炎の中へ突入していきます。
■気になったシーン
・最初に色々な国のガイドがノートルダム寺院にきた観光客に向かってそれぞれの国の言葉で、寺院の説明をするところ、説明を聞くだけで、その世界的な重要性が表現されていました。
もちろん日本語で説明しているシーンもあります。
・消防士は人命を救うには命をかけるが、とても大切なものとはいえ石を救うには命をかけないという、話をするところ。言わずもがなといえばそれまでですが、ノートルダム寺院の火災でもそれは守られ、この火災でなくなった方はいなかったそうです。
・初めての任務がこの現場だった男女二人の消防士が、鎮火後ガムを分けあって食べるシーン。本当に終わったのだと、ホットする気持ちの表現をする描写。
■東京銀座のシネスイッチ銀座。
観に行った映画館です
ノートルダム寺院は再建計画が進み、焼け落ちた尖塔も今年の年末までには姿を見せる予定とのこと。パリを表した言葉「たゆたえども沈まず」にピッタリの事柄です。
将来、ノートルダム寺院はまた火災にあうかもしれません。もっと違う災難にあうかもしれません、でも最後に人々が声を合わせて歌う姿を見て、この寺院は不死鳥だと思いました。
新しくできた尖塔も何百年あと、何千年あとには、ここは2019年に起きた火災で焼かれて数年後に建て直されたものだと日本語のガイドが説明することでしょうね。(日本語がまだ残っていればの話ですが)
ノートルダム寺院に行ったことがある人はもう一度行って見たくなる映画。
一度も行ったことのない人も行きたくなる映画です。
もちろん僕ももう一度行って、新しいノートルダム寺院を見たいと思ってます。
そのためにはお金を貯めないと。
よかったら、あなたも是非映画館へ。