映画 長崎の郵便配達 | アキグミ

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秋吉久美子オフィシャルブログ

6:30ピッタリに目が覚める。

良し!それでは起きよう、と、瞬きしたつもりが、再度目を開けると、7:30?!ゲゲっ!

8:00には家を出て、

9:30渋谷ホワイトシネクウィント上映の「長崎の郵便配達」を鑑賞するはずでは!

ないのかーっ!

よくわからないが、

シャツが緑なので、ご丁寧に緑のアイシャドウまで塗って、朦朧とした中で、まぁ、どうやって支度したのか、何とか、間に合った。

やればできるものだ。



映画「ローマの休日」のモチーフにもなった、あの!イギリスのピーター.タウンゼンド大佐が、当時、16歳の少年郵便配達員で配達中に被曝し、生涯核廃絶を訴え続けた長崎の谷口スミテルさんと巡り合い、出版したノンフィクションの本に基づく。

娘のイザベルさんが、父親の足取りを一歩一歩辿るという、決してドラマチックではない、静かで穏やかなドキュメンタリーだ。

「原爆」は抑止力と言われたりもするが、

その前に、一瞬で罪のない人々の生活を地獄にし、

一瞬で生きとし生けるものの命を奪う、

恐ろしい殺人兵器なのだ。

理屈はいろいろある。

早く戦争を終わらせるために使いざるを得なかった?とかなんとか、、。

もういいよ、理屈は、、。爆弾なんだよ、爆弾!

文字じゃない、言葉じゃない。理屈じゃない。

長崎を訪ねて、父親ピーター.タウンゼンドの見たもの、聞いたもの、感じたものに触れようとするイザベルさんの表情や、

長崎の町の風景を見ているだけで涙が湧き出てくる。

高名な軍人でありながら、見栄や体裁にこだわらず、ピーター.タウンゼンド大佐が平和を求め、本として書き表した勇気にも感動した。(ある意味、さすが英雄だ。

普通はできない。)

この静かなドキュメンタリー映画が、

伝える戦争の惨さ、そして愛と平和への願いは、

郵便配達された過去からの手紙になって、

今の私の胸にしっかり届いた。