こんばんは明人です。
今回は現在の体調が簡単にわかるチェックを紹介します。
舌は最初に飲食物と出会う場所で、そこで簡単に噛み砕かれた食物は食道を通り、胃へ運ばれますよね。なので、舌が一番影響を受けやすいのがその人が食べたものであり、胃腸の状態が如実に現れる場所でもあります。
また、漢方では「舌は心(しん)に開窮する」といわれ、心の活動の異常が舌に出やすいとされています。ここでいう心も、心臓の血液を送り出すポンプの働きだけでなく、心をココロというように、精神活動にも大きな影響をあたえるものとされているのです。
なお、舌の状態は常に一定ではなく、体調によって変化します。まとめると次のようなことがわかります。
・胃腸の状態
・水分代謝の異常
・血液の分布
・ココロの状態
・病気の進行・深さ
・もともとの体質
・カラダの寒熱性など……
☆正常な舌って?
毎日舌のチェックをしていると、その変化にも気がつくはず
アッカンベーして「キレイな舌」を見せるテレビCMなどがありますが、実際「よい舌」とはどんなものを指すのでしょうか。色、形、苔、厚さ、潤い、動きなどに着目してみましょう。
□ 薄紅色で、鮮やかなピンク色
□ 苔はうっすらと白くついている程度
□ 適度に潤っている
□ 程よい大きさや厚さがある
□ 動きが自由
なお、自分で舌チェックするときのポイントですが、コーヒーなどの濃い色の飲食物を食べていたり、キャンディーなどを舐めている場合は正確な舌の状態がわかりませんので、気をつけましょうね。また、抗生物質を服用していると舌が黒くなることもあるようです。
☆舌でカラダのどこに不調があるかわかる!
舌は「経絡」という体内のエネルギー回路のようなもので五臓六腑に繋がっていて、内臓に異常があると、それに対応した舌の部位に変化が現れやすいといわれています。
舌両脇:肝と胆
舌先:心と肺
舌中央:脾と胃(脾は消化器全般と考える)
舌奥:腎
☆ストレスは舌の両側に出やすい
舌の両脇に筋や斑点がつくことも
漢方ではストレスと密接な関連のある場所があり、ここを「肝」と呼んでいます。
五臓でいうところの肝臓の機能だけでなく、肝には気のめぐりをよくするなどの、自律神経にも似た働きがあるので、怒りっぽかったり、イライラしたりすると、この「肝」に影響があるとみるわけですね。
舌でいえば、肝を表す場所は舌の両側です。この両側が赤くなると、肝に熱がある状態で、トラブルがある証拠。最近ストレスを感じている方、舌のフチが赤くなっていませんか……?
☆不眠や過労は舌の先に出やすい
赤い部分は熱をもっている証拠
次に、舌の先端が赤くなっている場合。
舌の先は五臓で表すと心の場所です。先ほども触れましたが、心は精神活動にも深くかかわっていて、睡眠不足や疲労によって心の機能が亢進すると、舌の先が赤くなったり、炎症が起きてボツボツと舌先に突起が出来たりします。ひどくなると口内炎を起したりも。
なお、舌には無数の毛細血管が通っていますが、舌の裏側をご覧になったことがあるでしょうか? 血行不良になると、舌の裏側の静脈が赤紫色に浮き上がって見えるはずです。
これは血液循環の悪さを示し、漢方では「オ血」と診断します。肩こりがひどい、アザやシミが出来やすい、生理時にレバーの固まりのような血が出るといった症状の方に起こりやすくなります。
今回は舌の色と関連のある臓器や症状についてでしたが、チェックポイントは舌の大きさ、苔の色、水分量などまだいろいろあります。なお今回は舌の赤さに注目しましたが、白っぽい舌の人も結構います。
次回は白い舌の人の症状をお伝えします。