無料版|必見!! 敵か味方か!トランプとは何者なのか!?
一体、トランプとは何者なのか? どこまで信用できるのか? 彼の生い立ちからバックボーンまで、どこよりも詳しいドナルド・トランプとは何者か?を1万字徹底レポート!!!!!!
ジェームズ斉藤 2024.04.24
――今回は「トランプとは何者か?」です。
ジェームズ いま状況、彼への期待度を見ていると、多くの人がトランプを誤解していますね。特に私が危惧しているのは日本政府の人々に、それが顕著だということです。トランプ本人に対する理解もほとんどない上に政治家としてのトランプと、ビジネスマンとしてのトランプの区別もついていません。トランプの周りに集まる人間がどういう人間かも知りません。ですから、「もしトラ」とか「ほぼトラ」という言葉が永田町や霞ヶ関から出てくるのです。こういうのがマスコミが使うのは永田町や霞ヶ関でそういう言葉が使われているからですが、日本の中枢が「もしトラ」や「ほぼトラ」などと言っていたら日本の将来はないでしょう。
――「もしトラ」ってネットなんかで流行っているとかじゃないんですか?
ジェームズ 違います。日本のトップが右往左往しているから出てきた言葉で、これは国家として致命的だと思います。普通の国家、例えば、ロシアだったら「もしもトランプが勝ったら」などとは決して考えません。トランプが勝つように選挙を仕組んでいきます。確認されている情報だけでも、1984年からKGBは対トランプ工作を開始し、プーチンもそれを継承していますので、すでに40年間も工作を続けています。その成果にしても2016年のトランプ当選で実証済みです。逆に中国は無関心を今回貫いています。ところが、日本は自国の主体性がないので完全に受け身なのです。日本はアメリカをコントロールできていないので「もしトラ」から「ほぼトラ」とどんどん態度が変わっていってしまうのです。
――「日本がアメリカをコントロール」ですか!? そんなことできるんですか?
ジェームズ できなくてどうするのですか? そんな質問が出ること自体、完全に日本という国が従属を全面的に受け入れてしまっている証拠です。確かに、日本は対米従属の国です。しかし、それは太平洋戦争で負けた結果、アメリカから押し付けられたものです。そんなものをなぜ日本が受け入れる必要があるのですか? 面従腹背という言葉が日本にありますが、アメリカとはそうやって接すればいいのです。表面的には従っているフリをして、裏では牙を磨き続けるべきです。そのいい例がプーチンのロシアで、2000年代は親欧米路線を打ち出したのに、2010年代初頭からは手のひらを返したように独自路線を歩みました。民主主義国家のイギリスでさえ、EUの利用価値がなくなると、さっさとBREXITで離脱し、沈みゆくヨーロッパとは距離を置いています。こういったことをするのが普通の国家です。ところが、いまの日本はアメリカに追従することを自ら選んでしまっています。いまのアメリカは、ドル基軸体制崩壊の危機や不法移民問題など、地雷を大量に抱えているのに政治は極右か極左しか選択肢がなく、内戦不可避になりつつある「トンデモ国家」ですよ。そんな国に追随するのは自殺行為です。普通の国家であれば、そんなアメリカとは距離を置こうとしますし、いまこそ対米従属から抜け出すチャンスだと気づくでしょう。であるのに、岸田さんは1950年代に吉田茂総理が打ち出した対米従属路線から対米隷属路線へと奴隷化を加速させています。最早アメリカのためなら進んで日本を差し出す「対米献上路線」の状態と言っても過言ではありません。これはロシアやイギリスとは真逆の方向です。永田町や霞ヶ関といった政府の中枢がいまのアメリカを正しく捉えることができず、毎日バイデン再選の「必勝祈願」をしている思考停止状態だからです。
彼らがそうなってしまっているので「もしトラ」「ほぼトラ」発言になるのですが、一つだけ良い点があって、彼らの口からようやくトランプの再選問題が出てきたことは、トランプ問題がやっと日本のインテリジェンスの問題になってきたということです。とはいえ、前回、お話しした通り、外交官をトランプ周辺に送り込むなど、失策が続いています。失策の理由はトランプ側が外交官を嫌っていることだけでなく、日本の外交官にインテリジェンスの訓練がなされていないこともあります。外交の初歩の初歩の初歩である英語もおぼつかない上に対人関係も上手ではないというのでは、もう本当に話になりません(苦笑)。実際、私はそういう現場をいくつも見ています。しかも、先日、岸田さんがアメリカに行って議会演説しましたが、あれはバイデンのアメリカにすり寄る内容で、トランプにとっては唾棄すべき話ですらありました。「もしトラ」「ほぼトラ」と言いながら、やっていることはバイデン政権万歳ではトランプに信用されるわけがありません。いまのアメリカは右と左が対話できず、最早暴力でしか解決できない状態になる程分断が激しく、「トランプのアメリカ」と「バイデンのアメリカ」からなる「二つのアメリカ」が存在しているのが現実なのです。
――バイデンにもトランプにもいい顔をしようとして、どちらも味方につけられていないと。
ジェームズ そうです。例えば、中国は賢いんです。いまのアメリカを静観していますから。トランプにもバイデンにも近づかない中立的な立場を取っています。なぜなら、ロシアほどの諜報活動ができていないためです。中国人は大量に送り込んでいますが、いまのアメリカは中国人というだけで警戒されるような社会になっています。「なので、何もしない」というのも戦略の一つです。ところが、日本は両方に人を送り込んで、両方にいい顔をしようとして逆に信用を失っています。トランプ側からは跳ね返されて、バイデン側には今後、日本はいいように使われるだけです。
――特にトランプとは最悪の仲になっていますね、いま。トランプとはどうやって関係を作ればいいんですか?
ジェームズ 例えば、ロジャー・ストーンという人がいます。彼はトランプを理解する上で最重要人物の一人で、ロジャー・ストーンこそが「ミスター・トランプ、あなたは将来、大統領になれる」と言った人です。これは1970年代の話で、トランプが30代前半の時です。この言葉でトランプは考え方を変えて、大統領になることを目指したんです。トランプの政治キャリアの原点はロジャー・ストーンです。そして、ロジャー・ストーンは調べればはすぐにわかりますが、「超トンデモ」な人です(苦笑)。
――超トンデモな人!?
ジェームズ はい。私も会ったことがありますが、強烈なキャラクターの持ち主です。ワシントンの最凶にして最狂のロビイストです。ニクソンとレーガンの顧問で、どんな案件であっても成功させてきた人です。政敵を盗聴するなどの違法行為をごく普通にやってきた人で、ウォーターゲート事件では有罪が確定しています。そういう人がトランプのインナーサークルの一番の中心です。
――そんな人が……え~と、いまwikiで調べてるんですけどぉ……えぇっ!? 「妻とのスワッピング広告を出したことがある」とか書いてありますよ!
ジェームズ あっ、そうですそうです。スワッピングが趣味です(苦笑)。
――ホントですか!? あと、「背中にニクソンのタトゥーを入れている」とも書いてますが?
ジェームズ あっ、入れてますね。ニクソンに尽くしてウォーターゲート事件で捕まってる人ですから。
――えーっ、それって東映Vシネマの世界じゃないですか(苦笑)。
ジェームズ だから最狂だと言っているんです(苦笑)。こういう人と付き合わなきゃいけないんで、外務省のエリートが付き合えるわけがないんです。なにしろ、ロジャー・ストーンの妻とスワッピングをしなければいけないんですよ。もちろん、自分の妻はロジャー・ストーンに差し出すのです(苦笑)。
――いやぁ、それは無理ですよォ。
ジェームズ しかし、アメリカ政治の実態はこういうものです。ワシントンには隠れ家的なスワッピングクラブが大量にあり、そこに出入りしていることがアメリカ政治では一種のステータスです。なのでまともな人では付き合えないんです。 (続く)
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