極論と極論の間に最善策 | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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安倍晋三応援ブログです。
やっと明るい未来を語る政治家が総理大臣になりました。しかし、闘いはまだまだこれから。子や孫が希望を持てる国になることを願うおやじです。

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かつて、『TPP亡国論』で一世を風靡した中野剛志氏は「開国と鎖国との間には無数の選択肢がある」と述べた。ただ、その論は「交渉に参加したら日本はグローバル資本に支配された米政府の言いなりになる」との決めつけが前提になっていた。

だから、交渉に加わることは売国行為だと。

ところが、多くの反対がある中で安倍総理はオバマ大統領に直談判し、「聖域なき関税撤廃」という過激な前提を引っ込めさせた。米国政府の言いなりになるどころか、逆に『関税の完全撤廃』という極論を排除することを認めさせたのである。

そして、交渉は日本が大きな役割を果たした結果、合意に至った。
トランプ大統領のちゃぶ台返しは予想外だったが、その後の二国間協定交渉でもTPPの合意が生きたのである。

経済・外交政策で極論がまかり通るのは独裁国家くらいだ。
対立する利害を調整し、それぞれが妥協できる最善策を見いだすのが民主主義国家の政治の役割でもある。

当時の菅政権があまりにも無能だったこともあり私も大いに賛同したが、いま振り返れば氏の『TPP亡国論』は無数の選択肢の中でもかなり極論に近いものだったと思う。

とはいえ、『TPP亡国論』はNET世論だけではなく、多くの政治家や安倍総理自身にも影響を与えた。筆者にそんな意図があったとは思えないが、日本の反対世論の盛り上がりとそれを受けた国会決議は間違いなく交渉の後押しになったとは言えそうだ。

シンプルで分かりやすいから極論は受け入れられやすい。実施には多くの障害があることはほとんど無視しているから、私も分かったような気になっていた。
だから、『TPP亡国論』は反響を呼んだし、お仲間の三橋経済論も一世を風靡した。

私は安倍政権の対中政策に対する一部界隈の主張にこれと同様のことを感じる。
例えば、そのお仲間の一人の百田尚樹氏の『カエルの楽園』は戦後レジームにどっぷりと漬かった日本人に覇権国家中国や反日マスコミの狙いを分かりやすく教えてくれた。

しかし、では、それにどう対応すればいいかについては書いていない。
この本は日本人に警鐘を鳴らす目的だからそれでいいのだが、最近の彼はその仲間たちの中でももっとも過激な主張を繰り返している。

習首席の国賓来日など個別の事項で極論を吐くが、この厄介な隣国とどう関わっていけばいいかを語ることはない。
新型コロナウイルス問題に関しても、日本が法治国家あることを無視した暴論が目立つ。

彼が極論や暴論を吐き、その仲間がもう少しそれらしいことを言っているように見えるが、現実を見ていないという点では五十歩百歩だ。その方が話がシンプルで読者に受け入れられる。
プロの物書きは読者有ってこそなのだろう。

一方、TPPに限らず、安倍政権は様々な場面で無数の選択肢の中から、かなりいい線を選んできていると思う。特に日中関係においては極論と極論の間の無数の選択肢の中から、「握手の右手」と「拳を握り締めた左手」に相当するものを使い分けている。

武漢へ日本のチャーター便が一番乗りできたのも、こうして積み上げてきた日中関係があるからだ。安倍総理はTPPの時と同様に、無数の選択肢の中から適切なものを選び、いい結果を出してくれるはずだ。

(以上)
 

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