「実質賃金がー!」の終焉? | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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10月の消費増税の影響が気になるところだが、これまでアベノミクスによりわが国の経済は順調に回復してきた。最新の政府広報「データで見るアベノミクス2019年7月版」によると、GDPは名目で61兆円、実質でも40兆円増となっている。

出典:内閣府 政府広報
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/abenomics/assets/images/Abenomics_pamph.pdf


雇用環境も大きく改善し、生産年齢人口が減り続ける中でも就業者数は増え続けている。

それに伴い『雇用者報酬』(雇用者に対して支払われた報酬の総額)も順調に増え続けている。


https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/abenomics/assets/images/Abenomics_pamph.pdf


このように、国民全体の所得が増えていることは間違いないのだが、それでもアベノミクスを批判したい連中がいまもすがるのが『実質賃金』だ。

その語感から、労働者の手取り金額のようにも思えることを利用して騙そうとするのである。

新たに採用された人の賃金は一般に低いから、全体の平均値である『名目賃金』には下方バイアスがかかる。
全体の雇用者報酬は増えても平均すると減ってしまうのである。

そして、現在のようにデフレではない状況では、それに物価の影響を加味した『実質賃金』は余計に低い数字になる
そこが、反アベノミクスの連中の狙い目だ。

特に、2014年には消費税を3%上げたことで、この年の実質賃金は前年に比べてかなり下がった。この時には野党をはじめ「実質賃金がー!」が最も元気だったが、その後、上記のような「平均値のからくり」が知られるようになるとあまり言わなくなった。

とはいえ、なんとしてもアベノミクスを貶めたい連中は簡単にあきらめない。
例えば、こんなことを言う。


三橋貴明
@TK_Mitsuhashi
安倍政権で実質賃金が下がったのは「就業者数が増えたから」とヘンテコなこと言っている人に聞きたいんですけど、我が国は2014年にいきなり就業者数が激増したということですか?
【日本の半期で見た名目賃金・実質賃金の推移(対前年比%)】



午後3:47 · 2019年2月14日
https://twitter.com/tk_mitsuhashi/status/1095937650811260928


2014年に実質賃金だけが大きく下がったのは明らかに消費増税の影響だ。
就業者数の影響なら名目値も同じように下がる。
それが分かっていて上記のようなことを言っているのである。

「手取り賃金」と勘違いしそうなネーミングと実際の意味のギャップがあるから「実質賃金がー!」がやめられないのだろう。

それにしても、三橋氏がここまで悪質なミスリードをするようになっていたとは知らなかった。

このようなウソに対する有効な説明が「国民全体の『雇用者報酬』は増えている」という事実なのだが、一応は一人当たりの賃金を示す『実質賃金』に比べて自分とは直接関係がない感じがある。この指標はもう一つピンとこない人も多そうだ。

これに対し、「景気が良くなり就業者が増えると『実質賃金』が下がってしまう」という問題点を補正すればいいと考えた頭のいい人がいる。
第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミストの永濱利廣氏だ。

実質賃金の元となる名目賃金は総人件費を常用労働者数で割って算出される。
つまり、働いている人だけを対象にした指標であって、働いていない人は蚊帳の外なのだ。
だから、無職で収入ゼロの人が就職すると下がってしまうのである。

氏はそこに着目して、「15歳以上人口一人当たりの賃金」という概念を導入した。
これなら、働いていない人も含むから景気や雇用状況を反映した指標となる。

2019.08.16 
永濱利廣「“バイアスを排除した”経済の見方」
実質賃金への誤解…アベノミクス以降6%増加 15歳以上人口一人当たりで

https://biz-journal.jp/2019/08/post_114343.html

この論説のポイントとなるのが次のグラフだ。



「実質賃金がー!」の根拠は赤い線(実質賃金)で、たしかにアベノミクススタートの2012年に比べて低い水準になっている。
それが”バイアスを排除”することで青い線(修正版実質賃金)となるのである。

この『15歳以上人口一人当たりの実質賃金』とも呼ぶべき新しい指標は、働いている人だけを対象にした現在の『実質賃金』より正しく経済状況を反映していると言えそうだ。
このグラフ一枚で「実質賃金がー!」の間違いを合理的に指摘しているのである。

現在の『実質賃金』は多少の知識がないと正しく読み取ることができない。

アベノミクス批判のネタに困った連中はそこを利用して「実質賃金がー!」とやるのだ。
政府は永濱氏が提唱するこの指標の併用を検討すすべきである

(以上)

 

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