パパブッシュはテニス好き | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領が亡くなったことを受け、安倍総理が談話を発表した。

「ブッシュ氏、日米関係強化にも貢献」 安倍首相が談話
朝日新聞デジタル 2018年12月1日

 ジョージ・H・W・ブッシュ元米大統領の死去を受け、安倍晋三首相は1日、談話を発表した。
 談話で、首相はブッシュ氏を「旧ソ連との冷戦を終結させ、湾岸戦争でもリーダーシップを発揮するなど国際社会の平和と安定に多大な貢献をし、正に歴史に残る偉業を達成した」と評した。大統領在任中の訪日の際に天皇陛下とテニスをしたことを挙げ「日米関係の更なる強化にも大きく貢献した」と指摘した。

https://www.asahi.com/articles/ASLD176MBLD1ULFA00M.html

体調を崩した大統領がいすから崩れ落ちる様子をニュースで見たことは覚えている。夫に代わってマイクを握ったバーバラ夫人がユーモアあふれるスピーチでその場を救ったことも何となく覚えているが、テニスの件は知らなかった。

私のボケが進んだのかもしれないが、当時は仕事が死ぬほど忙しかったからアメリカ大統領の訪日に関心を持つ余裕がなかったことにしておく。

それはともかく、調べてみると、元大統領は平成4年(1992年)に来日した折に駐日大使(マイケル・ヘイデン・アマコスト)とペアを組み、天皇陛下と皇太子殿下のペアと対戦していた。そして、この対戦は我がロイヤルペアの勝利に終わった。

それを知って国民の一人としてうれしいが、ブッシュ氏のテニスの実力がどの程度かが気になる。そこで、少し調べてみると、知らなかったことがいくつか出てきた。

ブッシュ氏はスポーツ愛好家で、特にサイクリングとテニスを好み、1974年から米中連絡事務所長として北京に駐在したころは「サイクリング大使」とも呼ばれていたそうだ。
そして、テニスでは後に副首相となる万里(ワン・リー)氏と交流を深めた。

その後、2人はアメリカ副大統領と国務院副首相として北京で再びラケットを交える。
このとき、第一ゲームを落とした万里氏は第2ゲームではダブルスの全国大会優勝経験者をペアを組み、何とか1勝1敗にこぎつけたという。(*)

(*)万里元副首相、「パパ・ブッシュ」とのテニス外交秘話明かす―中国
Record china配信日時:2008年8月31日(日) 

https://www.recordchina.co.jp/b23400-s0-c10-d0000.html

このエピソードからは、ブッシュ氏のテニスはかなりのレベルで、しかも、勝負にもこだわったことが伺える。その相手に天皇陛下と皇太子殿下のペアは勝利したのである。

そして、話はそれで終わらない。

実は、陛下はそれ以前にもブッシュ氏とテニスを楽しまれたことがある。
1987年10月に訪米した皇太子時代の陛下は、副大統領公邸で当時のブッシュ副大統領およびシュルツ国務長官とダブルスの試合を楽しんでいる。


https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-37019179


この時は皇太子殿下は女子プロのパム・シュライバーさんと組み、ブッシュ-シュルツペアに勝利している。だから、1992年訪日時のゲームはブッシュ大統領にとって雪辱を期すものだったはずだ。しかし、我がロイヤルペアはその挑戦を容赦なく退けたのである。

年齢の差はあったし(陛下:58歳、皇太子殿下:32歳、ブッシュ:67歳、アマコスト:55歳)時差ぼけの影響もあったかもしれないが、これは両者がスポーツマンらしく真剣勝負をした結果だった。

今朝の産経抄によると、バーバラ夫人は夫がテニスで敗戦したことを念頭に、「ひどく負けたことから、疲れ果てたようです。ブッシュ家は負けるのに、慣れていないんです」と話して会場の重苦しい雰囲気を一気に和らげたという。

産経抄 12月3日
https://special.sankei.com/f/sankeisyo/article/20181203/0001.html

大統領が隣に座っていた宮澤喜一首相の膝に嘔吐し、いすから崩れ落ちたから会場は騒然となっていた。5分ほどして自力で退席したとはいえ、夫人にとっては衝撃的な出来事だったはずだ。そこで、このスピーチができるのは見事としか言いようがない。

その夫人は今年4月、自宅でブッシュ氏に手を握られながら亡くなったという。
ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領はその最愛の夫人の後を追うように94年の生涯を閉じたのである。

心からご冥福をお祈りします。

(以上)