ハロウィン肖像画Ⅳ➖31 紀あさ | New 天の邪鬼日記

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紀(きの)あさちゃんは2023年9月19日、ミュージカル俳優阿部よしつぐが息子そらの誕生日プレゼントにAKIRA画伯とのコラボをプレゼントする企画の配信撮影でオレの自宅へきた。


そこでハロウィン肖像画の募集を知り、その場で参加を決めた行動力に驚いた。

そこで初めてあさちゃんが手回しオルガンの大道芸をやっていることを知った。

あさちゃんの手回しオルガン ホームページ

手回しオルガンKINO紹介動画(2分)


手回しオルガンは英語で 「barrel organ」(樽オルガン)、 ストリートオルガンとも呼ばれる。
パイプオルガンと同じように幾つもの笛からなるオルガンだ。
オルゴールのように「ブック」という紙に旋律の穴をあけ、手で回した空気で自動演奏をする。
その歴史は、紀元前のアレクサンドリアの数学者による著作の中に早くも記されている。
18世紀初めのイタリアの銅版画に街角で演奏される手回しオルガンが現れ、21世紀の今でもオランダやドイツなどのヨーロッパを中心に世界の街角で愛されている。

あさちゃんは、フィンランドの街角で手回しオルガンと出会い、「わたしのやるべき仕事だ!」と直感し、手回しオルガンの奏者になった。
木製オルガン職人谷目基氏とともに紙芝居のついた手回しオルガンを考案する。
次の記事がよくまとまっているので紹介しよう。


「風景に溶け込む木の音色」(横浜タウンニュース)
手回しオルガン奏者 紀あささん(平沼在住)
ブックといわれる楽譜を入れて、後方のハンドルをまわすと中のパイプに空気が入って音がなる仕組み。手回しオルガンを回しながら、フリーカメラマンとしての仕事も続けている
 ハンドルを回しひとたび曲が流れると、まるでおとぎの国の世界に入り込んだかのような錯覚に陥る。

 「木製の手回しオルガン」を奏でるようになってから約3年。昨年はこの手回しオルガンの縁で250人目の「函館観光大使」にも任命され、大道芸人として横浜市内各地と函館を行き来する忙しい毎日だ。

 愛知県出身。写真の専門学校に通うために上京。卒業後はしばらくフリーのカメラマンとして、風景を中心にとり続けてきた。大道芸をはじめたきっかけは、横浜の大道芸で出会ったパントマイムをする1人の女性。「街の風景に溶け込む」姿に自然と目が奪われた。「被写体のことをよく知った上で写真を撮りたい」というプロ意識からパントマイムや大道芸の基礎を学んだ。そんな取材の一環で始めた大道芸だったが、その後フィンランドの街角で手回しオルガンに出会ったときには「私がやるべき仕事だ」と直感で思ったという。最初は風景を撮るものとして、被写体としての魅力にひかれたのかもしれない。メルヘンな雰囲気が漂う手回しオルガンは、それだけ絵になる存在なのだ。

 持ち前の好奇心と行動力で全国を巡り、手回しオルガンについて調べるなか、函館で木の手回しオルガンの製作者に出会った。しかし、すぐには買えないほど高価な楽器。「大道芸の投げ銭だけで作ろう」と決意し、複数台所有する知人から貸してもらった手回しオルガンと路上に出て、1年かけて製作費を貯めた。

 そこからさらに1年、アーティストと共同制作した紙芝居もできるオリジナルの1台が完成したのが2012年夏。自身の分身であるかのように、オルガンに「KINO」と名付けた。木のオルガン、ドイツ語でシネマの意味を持ち、「町をひとときの映画のように木の音で包んでいきたい」という思いが込められている。

 温度や湿度、周りの建物などの環境、そして聴く人の心によって、音色は変化する。「木の奏でる何ともいえない暖かい音。もっと多くの人たちにこの音を届けられれば」。手回しオルガンが街の風景に溶け込んだとき、本当の音が聴こえてくるのかもしれない。
(抜粋以上)


あさちゃんのブログにあった手回しオルガンの本質をとらえた文章をのせます。

大道芸をしていたら

「今日は、いい一日ね」
って、見ていた初老の女性が しずかに言った
ああ、それだけでいいです
そうなりたい
いい芸ね じゃなくていい
いい一年だった とか 
いい一生だった まで 
いったら行きすぎで。 

名前なくていいから
流れる時間になれるかな

町の風景でいたいな
あなたの時間でありたい(紀あさ)


この絵の背景は東ヨーロッパにあるチェコの首都プラハだ。
文化の都プラハは、ミュシャが17年かけて描いた巨大作品群「スラブ叙事詩」があり、オレの大好きなクレイメーション作家シュワンクマイエルがたくさんの名作映画を制作した。


プラハには、劇場、人形芝居小屋、映画館などがひしめき、たくさんの大道芸人がストリートでパフォーマンスする。
中心の旧市街広場にはからくり時計やバロック様式の聖ミクラ ーシュ教会、路上カフェが並び、昼間から美味しいクラフトビールを飲んでいる。


この絵はアーチ手前の闇の世界、広場の明るい世界、夜空の星の世界と、3重構造になっている。
夜の旧市街広場へ入るアーチの手前であさちゃんが手回しオルガンを演奏している。
アーチ手前の暗い世界(この世またはあの世)とのコントラストが向こう側にある華やかな世界(あの世またはこの世)を引き立てている。
手回しオルガンからシャボン玉が夜空に昇ってはじけると、星になる。
シャボン玉は人のはかない一生であり、人は死んだら星になって残されたものを見守る。
あさちゃんのハロウィンメイクは星とつながるオレンジの星形でくまどり、ほうき星のような光をまき散らしている。
音楽や大道芸はつかの間の生をなぐさめるものものであり、この絵は夢のようにファンタジックであり、一瞬の生を楽しむ華やかさと、必ずこの世を去っていく切なさが描かれている。

ハロウィン肖像画Ⅳ➖31、紀あさF15号。652×530mm

あさちゃんのライブペインティング動画

あさちゃんのハロウィンメイク動画

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=671696148378508&id=100000789583722


★人気ユーチューバーさとうみつろうさんとの対談(2時間)、コバシャールさんとの対談(前後編30分)はこちらから見られます。