家族の愛情に守られて生き延びたが、大人になってからもPBC(原発性胆汁性肝硬変)と膠原病(ベーチェット)自己免疫疾患を抱えてる。
さらに2017年「家族性地中海熱」(難病指定266)が発症し、発熱発作や右腕と左手小指の激痛にのたうち回ったという。
愛知県小牧市には60カ国の国籍の人が住んでて、五月は小中学校で外国籍の子供たちに日本語を教え、さまざまな学校をめぐる相談員をしている。
外国人の子供たちは親の都合で日本へ来て、言葉もわからず、孤独を抱え、いじめや差別から不登校やうつになる子もいる。
その子たちと真剣に向き合い、心のサポートもする。
多忙ななか16年も介護しつづけてきたお母さん(享年80歳)を数年前に亡くした。
お母さんが再婚した義父も亡くしたばかりだ。
五月はつねに人と真剣に向き合うので、たくさんの人に慕われている。
AKIRAライブを何度も主催してきたが、SNSが苦手で直接人に会い、1人で80人を集めたこともある。
五月が勇者の石に話を子供たちに話すと、みんなが驚くほど共感してくれることに気づいた。
五月自身で絵を描いた「勇者の石」の絵本を教材とし、ボリビアの子に通訳したら、顔がパアッと変わった。
英語、ポルトガル、スペイン、タガログ、ヒンドゥーなど、いろんな言語で翻訳した絵本を作り、「DAIJOUBU」という言葉を世界中の子どもたちに届けたいという。
ノーベル平和賞を受賞したケニアのワンガリ・マータイが世界中に広めた「MOTTAINAI」につづいて、五月が「DAIJOUBU」を世界に広めるかもしれない。
「勇者の石」を教科書にのせたいと思っていたら、文科省に小中学生の教材をつくるプロジェクトの有識者委員会入れることになってしまった!
「私は何度も難病をくぐり抜けてきたので、病気にフォーカスすると病につぶれてしまうから、つねに未来の希望を見て生きることにしています」
「次は国連にも広めたい」と、五月が言うと、本当に実現してしまいそうである。
五月から送られてきた子供の頃の写真がどれも捨てがたくて、「えーい、こうなったらぜんぶ描いてやれ!」と、五月の人生がぎゅっとつめこまれた豪華版となった。
絵にはシンボルがたくさん散りばめられているので、赤い額から見ていこう。
たて髪を風になびかせる太陽はするべての命を育む「無償の愛」のシンボル。
ドクちゃんたちは亡くなった祖先たち(守り神)。
黄色い花を咲かせるうちわサボテンは食用にもなり、花言葉は「暖かな心」「枯れない愛」。
右上の月は「女性性」と「バランス」のシンボル。
8個の花は、かおりんのフレームに描いたメキシコの花をシンボル化した。
南米エクアドルに伝わる「ハチドリのクリキンディ」の話ものせておこう。
アマゾンの森が火事になり、森にすむ動物たちは、大急ぎで逃げ出した。
ところが小さなハチドリのクリキンディは細いくちばしで、川の水を1滴づつ火に落としていく。
大きな動物たちはクリキンディ笑っている。
「そんなことをして、いったい何になる?」
するとクリキンディはこう答えた。
「私は、私にできることをしているだけ」
ここで終わるバージョンや、クリキンディの言葉に動物たちが協力して火を消し止めたというバージョンもある。
カメレオンは環境に合わせて色を変えられる、「変化」と「調和」のシンボル。
蝶は2億年前から地球を舞っていた。サナギから飛び立つ「変容」のシンボルであり、「死者のメッセンジャー」とも多くの民族で言われている。
ヒキガエルは冬に幕をひき、春を連れてくる「豊穣」のシンボル。
フクロウは、アイヌ民族にもコタン(村)コロ(守る)カムイ(神様)と呼ばれ、最も高い位に置かれている。
高い知覚能力と、畑を荒らすネズミや虫などを捕食する益鳥としても大切にされ、世界中で「知恵の神様」「学問の神様」とあがめられてきた。
ギリシャ神話の女神アテナの参謀でもあった。
絵の内側を時計回りに見ていこう。
真ん中のコラソン・オハラータ(ハートのブリキ細工)には、翼がついていて、「愛の翼」を買ってくれたショウコと対になり、姉妹の絆になるだろう。
ハートのまわりに散りばめられた石と五月のハロウィンメイクが虹色で呼応する。
その右には幼い姉妹の写真、左が虹のボールをもつ五月、よだれ掛けをつけたショウコがいる。
なにしろショウコが五月をAKIRAライブに連れて行ったんだから、すごい姉妹だ。
この写真以外はすべてモノクロで、オレが総天然色カラーにアレンジした。
勇者の石にでてくる亀の子(子供の石)は、マヤでは時を運ぶシンボルなのでアンティークな時計をつけてみた。
アライグマ(若者の石)は「トリックスター」的存在で、奇抜な格好や人を驚かせる行動で、常識をひっくり返してくれる。現代で言えばレディーガガやマイケル・ジャクソンなどが代表的トリックスターだ。
母方のイケメンおじいちゃんと五月の写真。
カラフルな宝石を散りばめた十字架を背景に祖先代表の女性がワイングラスをもち、男性が葉巻をふかしている。
亡くなったおじいちゃんとおばあちゃんか、母と義父かもしれぬ。
左下は五月が支援してきた子供たちが楽団を組み、「勇者の石」を演奏して、五月を祝福している。
その上は五月を助けてくれた救急隊員にお礼の花束を母とわたす写真が新聞に載った。
こうして救われた五月が、今たくさんの子供たちを救っている。
赤い鹿(大人の石)は、ウイチョル族によると「カウマユリ」と言って、神様のメッセージを人間に伝えるメッセンジャーだ。
聖母マリアはインディオのマントに突然この絵が浮かび上がってきたとされる奇跡で、メキシコシティのグアダルーペ教会で見ることができる。
となりは母方のおばあちゃんが五月に服を着せている写真だ。
左上、若きお母さんと生まれたばかりの五月の写真は、生まれてから1か月近くも保育器に入れられていた五月を、お母さんが初めて手の中に抱くことができた瞬間の写真である。
メインの五月は真紅の薔薇の冠をかぶり、虹色のハロウィンでやさしく微笑んでいる。
金糸のドレスの中央にはバファローを形どった勇者の紋章が飾られている。
数々の難病を抱えながら、一人ひとりの子どもに温かい手を差し伸べてきた五月ほど勇者の紋章にふさわしいものはいないだろう。
F15号(652×530mm)12万円。
※ハロウィン肖像画は10名で締め切られました。
タイ・サムイ島
1、のりちゃん(愛知)
2、アコ(北海道)
3、かおりん(埼玉)
スリランカ・ウナワトゥナ
4、お花ちゃん(大阪)
5、さつき(愛知)
6、アリス(東京)
7、アール(北海道)
8、りえ(北海道)
9、コジコジ(栃木)
10、かずよん(神戸)
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