「聞いたことは、忘れる。見たことは、覚える。やったことは、わかる」と荀子は言った。
アメリカ国立訓練研究所(National Training Laboratories)がつくった学習定着率を表す「ラーニングピラミッド(Learning Pyramid)」というものがある。
聞いたことは、10%
見たことは、15%
聞いて見たときは、20%
話し合ったときは、40%
体験したときは、75%
教えたときは、90%
(数字が高いほど記憶に残る)
CDで歌を聴くと10%、ライブに参加すると20%、自分で歌うと75%、人前で歌うと90%、記憶に残るというわけだ。
AKIRA歌は世界中の民族から教えられた叡智を凝縮したものだ。
その叡智を自分のものにするには人前で歌うのが一番である。
彼らはライブで歌い、CDまでリリースし、そのオールスターたちが今日ここに集結する。
午前中からマルシェが開かれる。
11月にAKIRAライブを主催したのりちゃんのアクセサリー販売とヒーリング体験ブースや玉置夫妻のドライフルーツやパンケーキ、占い館明日香、ガラスアーティスト彩乃の作品も売られている。
さあ、のれん分けシンガーたちのライブがはじまる。
「司会のな〜み〜でーす。コメンテーターのAKIRAでーす。
全国から応募が殺到して紅白歌合戦の12組ではおさまりきらず、午前の部も12組歌うことになった。
オレは午後からいけばよかったのだが、のれん分けたちの歌がぜんぶ聴きたくて、自ら長時間労働の苦行に志願した。
彼らのトーク&歌+オレのコメント=10分。というタイトな時間制限だ。
みんなの歌をとおるんやトムがギター、シュウがカホンでサポートする。
1.AHA! (大阪 えみポン)
「もう持ち歌にして!」っていうくらいハマってたよ〜。
2.レラ(福岡 歌ウクレレ:かずは)
3.祝福の歌(東京 タクマ)
オレはイスから転げ落ちそうになりながら驚愕した。
「人は自分で作った牢獄を破壊すれば無限の可能性が発揮できるんだ」って。
4.Being you (愛知 はる)
5.ハイボクノウタ(和歌山 ジャポ&ミラン)
ミランのおばあちゃんのおまじない「Dream.Good Dream」(いい夢を見なさい)を聞いて眠ったら、翌朝ミランがコンビニで下着のパンツを買ってきた。
ミランは「Good Dream」(いい夢)を見すぎて、なんとオネショしてしまったのだ!!(爆)
この話に加えてジャポの音痴な歌に会場は笑いのるつぼである。
6.幸せのアリカ(埼玉 にゃこねぇ。コーラス:彩乃)
しかし今回はAKIRA歌でもかなりな難曲を選んでしまった。
「えーにゃこ様、どこへいってしまわれるの!?」
もう原曲さえわからないようなさまよいかたに腹が痛くなるほど笑った。
7.Hug yourself(愛知 なーみー)
才能の塊であるなーみーは表現者の道をずんずん突き進んでいく。
替え歌にした「自分を愛しすつくたら、愛があふれるよ」に感動した。
だから「2人合わせて、コンセント!」
8.invisible world (大阪 ハル&スミ夫婦)
太鼓をウクレレと洗濯板ネクタイに持ち替えてもどんちゃか盛り上げちゃう。
レゲエのリズムにのり、会場は踊りだす。
9.シーサー(大阪 イカちゃん 三味線弾き語り)
イカちゃんはこま犬テーマの「コマイナーズ」というバンドもやっているので、こま犬のライバルでもある沖縄「シーサー」に挑戦状を叩きつけた。
沖縄の三線じゃなく、東北の三味線で歌うのだ。
はちゃめちゃなトークも歌もウケる〜。
10.精霊の島(愛知 かをる)
いいぞ、いいぞ、AKIRA歌沖縄対決。やれー、やれー。
ふだんは演出家なのに今日はメインボーカルであるかをるの歌は、ひとつの劇場をつくりあげる「空間演出」な世界だった。
11.Destiny (大阪 くみこ)
父親が危篤のなか、かけつけてくれたのだ。
人はみな天に帰る
宝石のよな想い出抱き
あなたは星になり 家族の運命を
空から応援する
12.PUZZLE(愛知 しょうこ)
横断歩道を時間内に渡れるようになるまで1年かかりました。
岐阜の癌サバイバーのリトリートに参加したら、滋賀の中園慶子さんに会い、帰りに岐阜駅でみかんちゃんと3人でいっしょに食事してすごく楽しかった。
みかんちゃんが、『臓器も内臓も過去もみんな手放して土に還元したんだね!』と言ってくれて、ひさびさに大笑いしました。
みかんちゃんと慶子さんがAKIRA さん、AKIRA さんというので、AKIRA さんにあったことがないまま、5月の滋賀の合宿に行き、歌で表現することが自分のミッションだと気づきました。
しかし病気が再発し、三週間前に腸閉塞で入院し、ゼリー状の腫瘍が臓器を圧迫しています。
今日来れるのかなって思いながら、やっとこれました。
最初に、youtubeで聞いたAKIRAさんの曲を歌います」
しょうこの「PUZZLE」は自分をふくめて今まで聴いたどの歌よりも凄まじかった。
まるで「おまえを連れて行く」と立ちふさがる死神にむかって挑んでいく生命力そのものだ。
もし私の歌に力がなければ今すぐ命をもっていきなさい。
だからこの歌を聞いてから決めなさい!」
しょうこの生命力に満ちた歌声に死神が退散していく。
観客が号泣し、「この歌姫を生かせ!」と願っている。
音楽の原点、そして生と死の原点をしょうこに教えられた。
AKIRA 歌 紅白歌合戦 150分 (1組10分)
「のれん分け基金」としてもってきたAKIRA服も完売し、みんなチョー似合ってた。
ひとりひとりの人生からしぼりだされるボーカルによって、ここまで豊かな表現が生まれるのかと泣きっぱなしですよ。
さらにこれから本番の紅白歌合戦がはじまるんだから。
第1ステージ「天才対決」マキ VS うさみん
紅組 マキ
笑いヨガのマスターとして日本支部を運営してきました。
AKIRAさんは、みかんちゃんのライブ配信で知って滋賀合宿の最後の一人にかけつけました。
その時AKIRA さんに「すげーボーカル! 本当にやりたいのが歌ならCD出せば?と言われ素直にAKIRA 歌のアルバムも出してしまいました」
1.ウレシパモシリ(愛知 マキ)
圧倒的迫力、繊細な感情表現!マキこそ歌で伝えていくべき能力を授かった天才だ。
白組 うさみん
みかんアルバムのアレンジを引き受け、プロデュース、アレンジ、演奏、ミキシング、マスタリングまで、ぜんぶひとりでやっている。
「AKIRAさんの歌で、自分では目に見えない存在の祖先や神様、守護霊や自然界のすべて、家族や仲間たちのガーディアンズに守られてきたんだなって感謝できるようになりました。
2.ガーディアンズ(福岡 天才サウンドクリエイター うさみん)
うさみんの歌は、神聖な感じがした。
大いなるものの力に生かされている感謝をもう一度思い出させてくれた名演奏だった。
第2ステージ「美女、イケメン対決」かずよん VS とおるん
紅組 かずよん
「台所」は目立たないけど命の本質を描き切った完璧なる名曲なのよ。
かずよんはそれを直感で感じとり、神から与えられた美声でていねいに歌いあげた。(泣いた)
白組 とおるん
高二の時から32歳までがんばって期待にこたえて、身体を壊すの繰り返しでした。
会社辞めて一年間、遊びまくってAKIRA ライブに出会ったんです。
それ以来、ギター買って、不登校の子どもたちに歌いつづけきました」
4.これはあなたに人生(愛知 元不登校イケメン とおるん)
完全に自分の持ち歌にしてるわ。
カッコつけようなんてのがなく、愚かな自分をさらけ出す自信を感じたね。
第3ステージ「勇者対決」
紅組 里美
昨日の主催者、里美がアカペラで歌った。
マラソンで鍛えあげられた体幹が安定したリズムと音程をささえ、奥深い響きを生む。
弱視という障がいのあるDress(肉体)を選んで生まれてきた勇者の誇り高き姿を見た。
白組 コンちゃん ケンちゃん
6.雲に上はいつも晴れだから (愛知 全盲の旅人コンちゃん。東京 半身麻痺のアスリート ケンちゃん)
出るだけで笑いが取れる珍珍コンビである。
健介が秘密裡にボーカルトレーニングを受けているのは聞いていたが、こんなに音を外さないなんて!
コンちゃんもステージの場数むっちゃ多いので貫禄だな。
第4ステージ 「こだわりアーティスト対決」
紅組 彩乃
彩乃は本格的なコーラスグループに属しているので、歌が安心して聴ける。
今回はまさに向日葵のような明るさと伸びやかさ。
力強さと繊細さの感情表現がくわわり、ソロボーカルとして誕生した。
白組 トム
AKIRA さんにそれを話したら、お父さん強くてよかったな!って言われました。
たしかにおやじが避けてくれなかったら、一生人殺しです。
気がつくと憎んでいたオヤジみたいになってて、暴力で人を支配し、同じ職業の大工になった。
今日歌う曲は、一生歌わないと思っていた曲に挑戦します。
途中で止まったりするかもしれないし、涙ぐむかもしれないし、憎しみで歌えなくなるかもしれない。それは、歌ってみるまでわからない。聴いてください。背中」
8.背中(埼玉トム)
父に対する何十年にもわたる憎しみが歌によって浄化されていく奇跡をオレたちは目撃し、会場全員がぼろ泣きした。
第5ステージ「勇者夫婦対決」
紅組 おりえ
大切な人を思って聞いてください」
9.イエシュア(愛知 勇者おりえ)
母親からありとあらゆる虐待を受け、自分の子供にも虐待をくりかえしていたおりえが、表現という武器を手に入れることによって自分を許し、愛せるようになり、自分人生を全肯定できるようになったのだ。
おりえがくぐった苦難がすべて歌に生かされ、その存在感は凄みすら感じさせる。
白組 ともや
おりえと5人の子供たちを支えつづけてきたともやもまた発達障がいをもつ。
その苦労はともや以外の何者も越えられなかっただろう。
ともやは神が与えた痛みを、表現者として恩恵に変えた本物の勇者である。
第6ステージ「独自の世界観 東西 対決」
紅組 まみ
アメリカインディアン ラコタ族の言葉ですべてのつながるものへ」
11.ミタクオヤシン(大阪 シャーマン マミ)
ギター伴奏トムがカポをつけ忘れ、まみも音程がとりにくそうだったが、後半持ち直した。
まみは精霊のような空気をまとっていて、やさしい声なのに得体の知れぬ深みがある。それが空気を伝わり聴く者の心を浄化してしまうのだ。
白組 ダイスケ
辛い時は未来の自分に応援される。石ちゃんからのリクエストにより歌います」
12.未来からの伝言(埼玉 侍魂 ダイスケ)
毎回泣かされるわ、ダイスケには。ミミはダイスケをアーティストにするために肉体をはなれ応援団にまわった。
ダイスケの歌は力強く、純粋で、聴く者の心をこれでもかと揺さぶる。
子供のいなかったミミは恐るべきミュージシャンをこの世に産み落とした。
さあ、これで前半12組、後半12組がでそろった。
手首に巻いた赤と白のひもをあげてもらう。
去年は紅組の優勝だったが、はたして今年はどちらに軍配があがるのだろう?
最優秀歌唱賞は、前半驚愕のボーカルに成長したタクマ、
オレが草稿をつくり、ダイスケが清書した「勇者宣言」が石ちゃんから兵庫でカフェを開くタラに授与される。
こうして循環することによって「勇者宣言」は多くの人たちの目に触れるものとなる。
つづいて、みかんのミニライブである。
マルチな天才うさみんのギターをバックにみかんが歌う。
1.愛のカタチ(ギター うさみん)
2.愛することをやめないで(ギター うさみん)
3.和解の歌(ギター 、コーラス うさみん&AKIRA さん)
(ライブ配信の撮影:静岡のゆこりん、ありがとう!)
朝の10時からAKIRA歌を17曲も聴いて、さらにAKIRA ライブ120分かよ!
しかも主催者石ちゃんのリクエストで「今日はダンスナンバーでお願いします」
よっしゃ、ダンス天国、「ディスコむらさきかん」いくぞー!
1.ウレシパモシリ(手話パフォーマンス マミ、かずよん)
2.無条件の愛
3.名もなき命
4.きみよ始祖鳥となれ
5.コトバノナイフ
6.キャラバン(作詞 田口ランディ)
サヨナラの時の言葉、ウーニッシュ。美しいままでいてください。風の来た道。
7.風の来た道(ワンパノーアグ族の別れの言葉「ウーニッシュ」美しいままでいてください)
8.ばあちゃんの手
9.ぼくの居場所
10.hozo(ナバホ族の「ホゾ」は美と、調和と、バランス、祝福)
11.ベスト
12.Hey Bro!
13.No exit
14.Dancing Buddha
15.向日葵
ここでがんサバイバーみーこと娘 ウノ、しょうこにステージへあがってもらい、みんなで祈る。
みーこ「みなさんとここにいられて幸せです」
しょうこ「病気はならないほうがいいけど、病気のお陰で出会いや気づきがありました」
17.人の想いは宝物(しょうこと、みーこに捧ぐ)
18.Hug yourself(手話パフォーマンス マミ、かずよん)
20.MOVE!
21.なんくるないさ
22.えん
23.ありがとう
まさに狂喜乱舞のダンス天国!
8時間でAKIRA歌40曲!
「去年の感動をもう一度と思って、今年も頑張りました。
AKIRA さんが、みんなの歌う曲も聴きたいと、朝から来てくれてうれしかった〜
AKIRA さんだけじゃなく、のれん分けの皆さんの歌うAKIRA 歌も素晴らしいと感じてもらえたと思います。来年も、紅白歌合戦ライブをします!」
感動パンチを浴びすぎてフラフラだったが、歴史に残るイベントだったわ。
AKIRA歌のれん分けがこれだけひろまり、たくさんの人が表現者として成長し、彼らの歌がさらに多くの人々を救っていく。
元祖中華そば屋のわしも安心して引退できるというものじゃ。
司会:なーみー。音響:マキさん。ライブ配信:とおるん、ともや。受付:じぎりん、ハル。協力:みかん。会場設営:みなさんありがとうございます。