三重から九州につづくツアーで、半月くらい家を空けていた。
アルバムジェケットじゃねー、ジャケットの撮影をしようとアトリエの押入れをのぞいた。
すると左はじにうずくまるように、灰色の子猫が寝ているではないの。
逃げないどころか、動かない。
動かないどころか、死んでいる。
抱きあげると、意外にやわらかい。
腐敗臭もないし、死んで2、3日だろうな。
逃げ出した飼い猫の子供か、野良猫かわからないが、餓死するほどやせてないし、いくらボロ家でも凍死するほどの寒さじゃない。
病気か寿命だろうなあ。
撮影を手伝いにきてくれた佐藤さんと妹と、お葬式をあげる。
「何かを教えてくれるためにうちで死んでくれてありがとう。
カムイモシリ(神様の国)へ帰り、ゆっくり休んで、
またこの世界へもどってきてくださいね。
カムイ ピリカ、チコ プンキネ イエ、カルカンナ
(美しい神様に私は心からお祈りします)」
もううちの庭に埋まっている猫は3匹目だ。
怖いどころか、彼らは守り神になってくれると思っている。
さあ、今回のアルバムタイトルは「勇者の石」。
ネイティブ アメリカンのイメージで撮影する。
キャンバスの白いロールを天井からたらし、絵を立てるイーゼルに洗濯ばさみでライトをつければ、フォトスタジオのできあがりだ。
佐藤さんがライトを動かし、いーちゃんが撮影する。
おー、素人撮影とは思えぬできだ。
あとは天才デザイナー蓮さんが、すばらしいジャケットに仕上げてくれるだろう。
こんないい写真が撮れたのも、猫の恩返しかも?
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